背信
夫の不貞の決定的証拠を掴んでほしい。依頼人の女性マーリーンはスペンサーにこう懇願した。彼女の夫トレントンは世界的大企業の最高財務責任者だという。調べを進めるうちに明らかとなる、奇妙な男女関係。やがてトレントンが会社で死体となって発見され、さらに同社の警備部長まで不審な死を遂げてしまう。事件を追うスペンサーは、巨大企業の暗部に足を踏み入れることに…。スペンサーが専門外の事件に挑む異色作。
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恋人との休暇旅行を直前に控えた刑事フィオーナを現場に引きもどしたのは、妊娠中絶反対の立場をとる女性下院議員フランキーの死。状況は“自殺”を指し示す。ところが、フィオーナの上司エッグプラントの第六感は“他殺”を主張する。捜査を進めるうち、関係者の意外な実像が見えてくる。解剖の結果、フランキーは妊娠していたことが判明。形だけの夫婦となっていた夫からは、離婚を迫られていた。影のように付き従っていた第一秘書は、どうやらゲイらしい。政都ワシントンにうごめく人々の虚と実。愛と背信。フィオーナ自身も背信を秘めたまま、事件捜査にあたる。はたしてフランキーの恋人は誰だったのか?胎児の父親を探せば…犯人がわかる。 1994/05/06 発売
依頼人の女マーリーンはもったいぶった態度で、夫の浮気調査を依頼した。彼女の夫トレントンは、電力を中心としたエネルギイを扱い莫大な収益を挙げている巨大企業キナージイ社の財務責任者だという。調査をはじめたスペンサーは奇妙なことに気づいた。依頼人や調査対象の夫の浮気相手にも何者かが張りついているのだ。いったいこれはどういうことか?まもなく、トレントンが会社の中で殺されているのが発見され、会社の警備部長が依頼人たちを見張らせていたことが明らかになる。だが、その警備部長も自殺に見せかけて殺されてしまう。やがてスペンサーは、ダリン・オゥマーラという一対一の関係にとらわれない自由な結婚生活を標榜するトーク・ショウの司会者が、今回の事件に関与しているらしいことを掴んだ。巨大エネルギイ企業とオゥマーラとのつながりとは?大企業の莫大な財務に関わる事件という得意ではない分野で、スペンサーは会計士の力を得て解明をはかるが…シリーズ第31巻。 2004/12/15 発売