小説むすび | 心の獲物

心の獲物

心の獲物

夏の終わりの午後おそく、新学期の始まる日の父母会をおえてアンディ・マネットと二人の娘が外へ出ると、荒れ模様の空から雨が激しく降っていた。そのとき、学校の駐車場では赤いヴァンに乗った大男が獲物を狙って待機していた。その男ジョン・メイルは彼女たちが車に乗ろうとしたとき、背後から無理やり自分のヴァンに引きずりこみ、母娘ともども連れ去った。誘拐された女の別れた夫が大金持ちの共和党支持者、父親が民主党の実力者という複雑な背景を考慮して、この事件を担当することになったのはミネアポリス市警副本部長のルーカス・ダヴンポート。しばらくして連絡を入れてきた犯人は、どうもゲーム・マニアらしく、コンピュータ・ゲーム・メイカーでもあるダヴンポートと直接話したがる。はたしてダヴンポートは、挑戦的な犯人の居所をつきとめ、生きたまま母娘たちを救うことができるのか。

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