グロテスク
光り輝く、夜のあたしを見てくれ。堕落ではなく、解放。敗北ではなく、上昇。昼の鎧が夜風にひらめくコートに変わる時、和恵は誰よりも自由になる。一流企業に勤めるOLが、夜の街に立つようになった理由は何だったのか。『OUT』『柔らかな頬』を凌駕する新たな代表作誕生。
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イギリスの田舎の古い荘園屋敷クルック。その主人である老古生物学者サー・ヒューゴー・コールは大脳の発作により植物人間と化し、車椅子の生活を余儀なくされていた。「あの悪魔のような男フレッジを新しい執事に妻が雇わなければ、私も車椅子に座っていなかっただろう」妻と執事の仲を疑い、事実に妄想の混ざりこむ老人の話は、やがて屋敷を崩壊へと導く1つの殺人事件を語りはじめる…。 1992/01/01 発売
グロテスク(上)グロテスク(上)
名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。圧倒的な筆致で現代女性の生を描ききった、桐野文学の金字塔。 2006/09/05 発売