出版社 : 文藝春秋
狙いは決して外さない凄腕の殺し屋、ビリー・サマーズ。依頼人たちには、銃撃しか能がないちょっと抜けた男を装っているが、真の顔はエミール・ゾラを愛読する思慮深い人間であり、標的が悪人である殺ししか請け負わない。そんなビリーが、引退を決意して「最後の仕事」を受けた。収監されているターゲットを狙撃するには、やつが裁判所へ移送される一瞬を待つしかない。狙撃地点となる街に潜伏するための偽装身分は、なんと小説家。街に溶け込むべくご近所づきあいをし、事務所に通ってパソコンに向かううち、ビリーは本当に小説を書き始めてしまう。だが、この仕事は何かがおかしい…。ビリーは安全策として、依頼人にも知られぬようさらに別の身分を用意し、奇妙な三重生活をはじめた。そしてついに、運命の実行日が訪れるー。
狙撃を実行したが結局、警察からも依頼人たちからも身を隠す羽目になったビリー。しかもたまたま、潜伏する家に転がり込んできた若い女性アリスを助けることになってしまった。いったい何が起きているのか。依頼人は何を狙っていたのかー。ビリーは殺しの仕事の真相に近づくべく、策を練りはじめる。しかし、追い出すに追い出せないままのアリスをどうすればいいのか。執筆途中の小説も気にかかる。物語は急転回から加速して、ビリーの運命は思わぬ方向に動き出す!事件の真の目的と黒幕とは!?先読み不能な展開の末に、キング史上最も美しい名場面がー。殺し屋史上最高にカッコいい男の罪と罰、贖罪と復讐。そして物語を読むことと紡ぐことへの愛。巨匠がついに生み出した最高のクライム・ノヴェルに、震撼せよ。
メンバーの脱退、結婚、海外の超大物スターとの邂逅、5人旅、東日本大震災発生10日後の生放送、そして、あの生放送…解散ー。国民的グループにずっと伴走してきた放送作家が最後に贈る、涙と希望の物語。
二〇〇五年、フランス凱旋門賞ー。レース中の落雷を受けた日本人騎手・藤晩夏は異世界の「蹄鉄」に転生してしまう!一九一六年のイギリス・ロンドン郊外から大西洋をこえて、アメリカ・ケンタッキー州の牧場へ。アラブ系の少年アリーの相棒になった「蹄鉄」は、歴史的な名馬たちの成長を見守っている。SF×歴史×ミステリーをハイブリッドに融合させたサラブレッドロマンあふれる大河小説。
とある高校の喫茶部。それぞれ好みのおやつを持ち寄る四人は、不思議な噂を耳にする。「うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい」それはただの都市伝説か、それともー!?ゆる部活のメンバーがたどりついた「答え」とは。おいしく楽しく、ときどき切ない五つの物語。
八咫烏が支配する世界山内を統べる金烏の座に新たに就いた凪彦。その后候補として登殿の儀に臨むのは、南家の蛍、北家の鶴が音、東家の山吹、西家の桂の花。しかし落女として宮中で働く絶世の美女澄生の存在がー。
男やもめの敏腕刑事・宇野は、夕子とのデート中に倒れてしまう。運ばれた病院には、当直の医師に恨まれているのでどうにかしろ、と詰め寄るカップルがいた。翌日、案の定起こった殺人事件。だが、殺されたのは全く関係ないはずの女性医師で…!?悲しいピアノの旋律が呼び起こす、事件の真相とは。
「まだ人生に、本気になってるんですか?」平成の落ちこぼれか、令和の革命家か。自分の可能性を知りすぎてしまった“賢すぎる”新人たち。“何を考えているのかわからない”Z世代の取扱説明書。
明鹿高校バレー部2年生・宮下景×漫画家志望の同学年女子・真島綾。ふたりが出会った夜から、何かが変りはじめるー。21歳の現役医大生が高校バレー部を舞台に青春時代のリアルに迫る感動作誕生!