絵草紙屋、生薬屋、洗濯屋…。「風待ち小路」には、小さな店が肩を寄せ合うように集まっていた。芝神明宮の門前町でくり広げられる人間模様、親子の絆、そして許されぬ恋。これぞ時代小説の醍醐味。
芝神明宮のほど近く、「風待ち小路」には小さな店が集まっている。絵草紙屋の旦那は不甲斐ない息子に気をもみ、生薬屋の内儀は夫の女遊びに悩む日々だ。しかも近所に新しく商店街ができ、客足が遠のいている。そこで若い跡取り連中は、町のためにあることを企てるが…。直木賞候補にもなった、時代小説の逸品。 2015/02/06 発売