小説むすび | 風の果て(下)

風の果て(下)

風の果て(下)

出版社

文藝春秋

発売日

1988年1月9日 発売

かつての軽輩の子は、家老職を占めるに至る。栄耀きわめたとはいえ、執政とは孤独な泥の道である。策謀と収賄。権力に近づいて腐り果てるのがおぬしののぞみか、市之丞は面罵する。又左衛門の心は溟い、執政などになるから友と斬り合わねばならぬのだ。逼迫財政打開として荒地開墾の鍬はなお北へのびている。

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