フラッド(上)
俺の名はバーク。ニューヨークの私立探偵だ。久しぶりに依頼人がお見えになった。フラッドと名乗るそのご婦人、見かけはムッチリして男心をそそるのだが、実は日本で修行を積んできた武術家。コブラとやらを探せというのがご依頼。そいつは幼児を強姦して殺すのと、アフリカの白人国家の庸兵として正義を行なうのが趣味とかで、これまた黒帯もんの武術家というのだ。こいつはヤバイ事件になりそうだ…。
関連小説
フラッド(下)フラッド(下)
俺にはダウンタウンの底辺でうごめく強力かつユニークなダチ公がいる。口はからっきしだが腕は無類の音無しマックス。孤独な巷の天才発明家、モグラ。「完全な女」になるのが夢の男娼、ミッシェル…といった面々に総動員をかけ、フラッド嬢の依頼に応えるべく、コブラのいぶりだしにかかったのだが、横合いから南アへの武器密輸の話を持ち込まれて…。まったく、一筋縄じゃいかないぜ、今度のヤマは。 1988/06/01 発売