小説むすび | 極楽坂の首吊り女

極楽坂の首吊り女

極楽坂の首吊り女

出版社

徳間書店

発売日

1994年5月31日 発売

おれは松平利春。不自然死死体を検屍する監察医だ。行く先々で殺人事件が発生するんで、“死神解剖医”なんて呼ぶ者もいる-。だが、今回は死体がおれを熱海へよんでくれた。身代り不動の極楽坂の梅の木に、若い美人がブラリぶらさがっていた。偽装縊死ではないかと考えた旧知の刑事チョウが、是非、解剖してくれと頼んできたのだ。ところが、待ってたのは死体一人じゃなかった。おれが行ったとたん、芸者の姐妓がやっぱり極楽坂に吊るされ、別の場所にももう一人。おいおい三人の首吊り人なんて、こりゃどうなってんだ。

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