クライム・ゼロ
物語は2008年のアメリカ。世界有数のバイオテクノロジー会社とFBIの女性長官は〈良心〉というプロジェクトで、男性のみが有する犯罪誘発遺伝子を破壊するため、特殊なウイルスを開発しようとする。それにより、暴力犯罪を劇的に減少させようというのだ。しかしFBI特別捜査官デッカーは、そのプロジェクトの被験者を密かにDNA鑑定し、遺伝子が異様な形で改変されていることを知る。やがて、ウイルスに感染した男性たちが次々と変死していく。事件の裏では「クライム・ゼロ」という恐るべきシナリオが進行していたのだ。悪は根絶されるべきなのか?ヒトゲノムがもたらすユートピアの悪夢を描いた傑作冒険ミステリー。