小説むすび | 殺し合う家族

殺し合う家族

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浴室に転がった孝の生首が、貴子を見上げていた。「いゃあっ!」。貴子は悲鳴を上げ、生首を蹴り上げた。「お父さん!」。優太が、赤い飛沫を上げながら排水口に転がる生首を慌てて拾い上げた。-死体の解体を終えた貴子は最後の足をゴミ袋に詰めた。手伝わされた優太は完全に壊れていた。この場で繰り広げられている地獄絵図は、富永の存在なしには起こり得るはずがなかった。洗脳、私刑、殺人、死体解体そして驚愕のラスト。

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