小説むすび | 2084 世界の終わり

2084 世界の終わり

2084 世界の終わり

完璧で決定的な勝利を収めた“大聖戦”ののち、核で荒廃した大地は何億もの死体で覆いつくされた。偉大な神ヨラーとその忠実な代理人アビを信奉する宗教国家アビスタンでは、思想・信条の自由を忘却し、街区に縛られた“信徒”たちが陰鬱な日々を送っている。極寒のサナトリウムで療養中の役人アティは、やがてこの国の“境界”を夢見るようになる。名高い祭司の息子コア、古代の村を発見した考古学者ナース、“本”をはじめ失われた文明の遺物を収集する商人トーズ、猥雑で混沌として無秩序なゲットー。この世界の起源と真実を求めて、アティとコアは旅に出る。ジョージ・オーウェル『1984』ミシェル・ウエルベック『服従』のその先を描いたディストピア小説の新たな傑作、誕生。アカデミーフランセーズ小説賞グランプリ。

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