小説むすび | 妖説魔性の剣(上)

妖説魔性の剣(上)

妖説魔性の剣(上)

発売日

1994年1月25日 発売

慶長八年六月のころ、相州厚木から江戸へ向かう街道を二人連れの浪人者が歩いていた。二十三、四歳に見えるほうが宮本武蔵であり、十七、八歳に見えるほうがその弟子の向坂陣太郎であった。二人は荏原郡世田ガ谷本宿で木賃宿に泊まったが、陣太郎は人相の悪い男から女を買わぬかと誘われた。大切な父の形身の刀を女の代わりに、鳶沢甚内という悪い奴に騙し取られた陣太郎を、甚内とその仲間が取り囲んだ。牡丹屋敷のお姫さま由香里がそんな陣太郎を救ってくれた。当時、江戸は家康が首府と決したため大変貌を遂げていた。道三河岸銭瓶橋の風呂屋に現れた坊主頭の豪傑は、ひょっと斎利太と名乗る前田慶次郎であった。豪傑連がまき起こす波瀾に満ちた物語。

関連小説

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP