美しくも厳しいデンマークの自然に染め上げられた、少女時代の憧れと予感、ついには自分であるしかない運命の悲しみ。作者が最も好んだ、デンマークの人々が最も愛する物語集。本邦初訳。
冬になるとワカサギ釣りに熱中していた時期があった。シーズンが始まったばかりの頃、氷が割れて湖に落ちかけたことがある。それを救ってくれたのが、釣り名人の園田かよさんだったー。表題作の「冬物語」をはじめ、人生の喜びと悲しみを温かな視線で切りとって見せた、珠玉の短篇12篇をおさめる。 2002/01/10 発売