小説むすび | 王子を宿したシンデレラ

王子を宿したシンデレラ

王子を宿したシンデレラ

人生でいちばん緊張した顔で、クレアは贅沢なソファに座っていた。数カ月前、彼女は偶然出会ったレイフに惹かれ、純潔を捧げた。でもまさか、彼が異国の王子だったなんて。彼女は勇気を振り絞って、レイフに妊娠したと告白した。誠実で高潔な彼の対応は早かった。赤ん坊を嫡出子にするためにクレアに結婚を申しこみ、身重の彼女をなにかと気づかってくれた。中絶を望まれるとばかり思っていたので、クレアはほっとした。王子の花嫁なんて恐れ多いけれど、赤ちゃんのためにがんばろう。しかしレイフの次の言葉で、彼女の前向きな気持ちは打ち砕かれた。「君と結婚はするが、僕には長年思いを寄せている人がいる」

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