小説むすび | 愛だけが見えなくて

愛だけが見えなくて

愛だけが見えなくて

妊娠したことに気づいてアレクサンドラは愕然とした。ギリシア人大富豪ディミトリに、確かにヴァージンを捧げたが、いったいどうして?なによりも彼に知らせなくては。ところがディミトリからは、いきなり別れを切り出される。しかも、ほかの女性と結婚するのだという。「妊娠したの。あなたの子よ…」わななく唇で告げるアレクサンドラに、冷ややかな一瞥をくれ、彼は、お腹の子供が僕の子であるはずがない、きみはほかの男と寝ていたのだろう、と決めつけた。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP