出版社 : 幻冬舎
キャバクラのキャストとして、日本人離れした外見と政治経済から下ネタまであらゆる話題を盛り上げるトーク力で男を虜にし、年数億の売上を生む花蘭。新宿・歌舞伎町の絶対女王だが、アパレルで働く乃愛にとっては、最愛の妹を失う原因を作った憎き女だ。復讐のため、乃愛は昼の仕事を捨て、虚と実、嫉妬と憎悪が絡み合う夜の世界に飛び込むが…。キャバクラ業界の闇を抉るエロス・ノワールの到達点!
超大型台風が上陸し、気象庁の田久保は進路分析や避難勧告を出すために奔走。関東で土砂災害が次々と起こり、田久保の家族も巻き込まれる。妻や子どもが逃げ込んだ避難所自体が危険な地盤上にあったのだ。田久保はさらなる避難を促したが、風雨が激しく、遂に斜面が崩れる…。自然の猛威に翻弄される人間の焦燥と葛藤を描く戦慄の予言小説。
雑居ビルで男性の絞殺死体が発見。被害者はなぜか“怨霊”に怯えていたという。ドSすぎる女刑事・黒井マヤは、従順な相棒・代官山、ドMな浜田とともに、この奇妙な事件の捜査に乗り出すが、唯一の「天敵」である白金不二子管理官と捜査方法を巡って対立。実は不二子は「冤罪」というトラウマを抱えていた。新キャラ満載の人気シリーズ第五弾!
神様の留守中、“神様の子”が天上界から地上を覗き込み、人間たちにこっそり手を下す。反省しない殺人者には、死ぬよりつらい苦痛を。虐待を受けた者には、復讐のチャンスを。愛する者を失った人のもとには、幸せな奇跡をー。1話3分で読める物語が42篇。時代に求められる才能がたどりついた、戦慄あり感動あり涙ありの究極のショートショート!
山が好きで、会社勤めをしながら国内の様々な山に登っていた淳子。「エベレスト?女なんかに登れるもんか」その言葉に奮起し、彼女は女性だけの隊で世界最高峰を目指す。苦しい資金繰り、寝る暇もない膨大な準備、隊員同士の軋轢を乗り越え、8848メートルの頂きに立った淳子の胸に去来したのは…。登山家・田部井淳子さんの挑戦を完全小説化。
久留米藩主でありながら極道“水天宮の虎”でもある有馬虎之助。敵対する将軍吉宗が差し向けてきた熊野忍軍の頭領を捕らえ、この駒をどう使おうかと悪だくみに余念がない。一方、吉宗は巻き返しを図るべく忍びの精鋭を放つが、胸の内ではもう久留米藩を潰すしかないと心を決めて…。大人気シリーズついに完結、虎之助と吉宗、最後の騙し合い!書き下ろし。
口は悪いが、情には厚い金貸しのおたつ婆。おせっかいが高じて、人助けばかりしている。今日も、文無しの浪人を介抱し、挙句「生き別れた娘に一目会いたい」という彼の最期の願いを聞くことに。僅かな手掛りを頼りに、おたつは長屋の仲間達と奔走するが…。おたつ自身もまた、己の過去を清算すべく、ある人物を捜していた。人気シリーズ第二弾。書き下ろし。
“紫城麗美”の筆名で官能小説を書いているテンコ。内向的な性格で男性経験はほとんどない。あるときAV撮影現場で出会った助監督の楠田と関係を持つ。テンコは性に奔放な麗美を装うことで自らを解放し、過激なセックスの快楽に酔い痴れていく。「あぁ、もっと欲しいの…」。すれ違いながらも、心と体の奥底から性愛を求め合う男女の官能小説。
「先生、バスケ同好会の顧問になってください」。赴任した神津高校のキャプテン・磯辺からの思いがけない依頼に、陽一は久しぶりにバスケを教えられると胸が高鳴る。学校一の身体能力を誇る新海、卓越した観察眼を持つ神谷、シエラレオネからの留学生オマールらが加わり、現役T校バスケ部との練習試合に挑むが…。人気青春小説シリーズ第9弾。
突然、理由もなく嫁ぎ先から離縁された女流書家の岡島雪江は心機一転、筆法指南所(書道教室)を始める。しかし大酒飲みの師匠・巻菱湖や、かまびすしい弟子の武家娘たち、奥右筆の弟・新之丞に振り回される日々。そんなある日、元夫の章一郎が「ある事件」に巻き込まれたことを知りー。江戸時代に生きる「書家」とその師弟愛を描いた、感動作。
家業を嫁とその情夫に潰され行方知れずとなった兄・佐市郎を救うため、島抜けした丹次。まずは眼を悪くした兄を支えていた女中の小春を捜そうとするが行方はつかめない。しかし偶然手に入れた、懐かしい兄の絵に似た忘れ草の刷り物から丹次に光明が差す。一方で兄嫁・お滝の居所について思わぬ話が舞い込み…。急展開のシリーズ第三弾!
表の顔は大店の若旦那。裏の顔は公儀隠密。許嫁のため隠密を辞めたいと願う藤次郎は、塩の買付のため四国高松に向け出帆した。だが真の目的は蟄居先から失踪した元丹波領主・湯木の探索。海上で襲い来る刺客、湯木抹殺を目論む黒幕の存在、更に発覚した身内の裏切りー。持ち前の才気と伝来の必殺剣で窮地を脱せるか!?大人気シリーズ、堂々完結。
妻子持ちのしがない屋根葺き・彦次。その正体は、少しの金を頂く代わりに縁起物の絵を残す手口が市中で話題の怪盗「飛猿」。ある日発生した残虐な強盗殺人を、町方が飛猿の仕業と見立てたことから彼の怒りは頂点に。ただ一人彦次の裏の顔を知る老剣客・玄沢とともに、汚名をそそぐべく下手人探しを始めるのだが…。新シリーズ、堂々の開幕!
引きこもりの高三女子・詩織、ミュージシャンの夢破れた三十男・リュー、ヤクザまがいのおっさん・サトケン。震災の爪痕も生々しい気仙沼で、即席のアイドルグループが結成された。それぞれに喪失感を抱えながら、立ち直りたい、変わりたい、笑いたい、その思いでがむしゃらに活動する。しかし、サトケンには時間がなかった…。感涙長篇。
首都圏随一の規模を誇る「中央救急病院」に今日も瀕死の重傷患者が運び込まれた。地下鉄の事故に遭ったという妙齢の女性は、切断寸前の左脚が皮肉でわずかにつながる無惨な容体。駆けつけた父親の涙ながらの訴えを受け、救急部長を中心とするチームが高度な縫合手術に挑んだー。救急救命の最前線で繰り広げられる熱き人間ドラマを描く感動作!
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。
2次予選での課題曲「春と修羅」。この現代曲をどう弾くかが3次予選に進めるか否かの分かれ道だった。マサルの演奏は素晴らしかった。が、明石は自分の「春と修羅」に自信を持ち、勝算を感じていた…。12人が残る3次(リサイタル形式)、6人しか選ばれない本選(オーケストラとの協奏曲)に勝ち進むのは誰か。そして優勝を手にするのはー。
引っ越しのために部屋を片付けていた千波は、読んだ覚えのない一冊の本を見つける。ページをめくると、未開封の手紙が挟まっていた。差出人はYUKI。そこには、「わたしも人を殺したことがある」と書かれていた。YUKIって誰?私は人を殺したの?千波の過去の記憶を巡る旅が始まった。切なくも温かな真実が明らかになる感動のミステリー。
企業間に起きた問題を、秘密裏に解決する鶴谷康。半年前の土地トラブルで銃撃された傷が癒えぬ中、入院先の理事長から病院開設を巡る土地買収の処理を頼まれる。一度は仮契約まで進んだ話だが、売主が約束を反故にし、行方を晦ましているらしい。その裏では関西のヤクザによる跡目争いが絡みー。捌き屋稼業引退の危機!?鶴谷に秘策はあるのか。