出版社 : 幻冬舎
京都路地裏にある「ジャスミン荘」は、居酒屋や喫茶店が軒を連ねる昔ながらの長屋。摩利が大家さんになってから、住人は路地入口の伝言板に毎日メッセージを書く約束なのだが、ある朝、ひとつ空欄が。部屋を訪ねると、中に死体!?この長屋は私が守る!居酒屋店主の絶品料理と、イケメン刑事の笑顔をエネルギーに、摩利は果敢に謎解きに挑む。
青春の思い出を語り合うだけのはずだった。同窓会で再会した洋輔ら四人は、旧交を温め合ううちに、かつての体罰教師への仕返しを思いつく。計画通り暴行し置き去りにするも、教師はなぜか別の場所で溺死体で発見された。犯人は俺達の中にいる!?互いへの不信感が募る中、仲間の一人が殺されて…。衝撃のラストに二度騙される長編ミステリー。
蛍川鉄道の藤乃沢駅で働く若手駅員・夏目壮太は“駅の名探偵”。ある晩、終電を見送った壮太のもとに、ホームレスのヒゲヨシが駆け込んできた。深夜密かに駅で交流していた電車運転士の自殺を止めてくれというのだが、その運転士を知る駅員は一人もいないー。小さな駅を舞台に、知らぬ者同士が出会い、心がつながる。あったか鉄道員ミステリ。
ある少年の体内で見つかった未知の臓器。以後、世界中で発見され、彼らはギフテッドと呼ばれる。当初、何の特徴も表れなかったが、彼らを恐れた人間ばかりが肉片と化す事件が起き、人々の心に恐怖が宿り始める。差別か、共存か。自分と異なる者に直面した時、人はどんな残酷な決断を下すのか?人間の限界と本性が暴かれる、エンターテインメント大作。
警視庁強行犯係・樋口顕のもとに殺人事件の一報が入る。被害者は、キャバクラ嬢の南田麻里。彼女は、警察にストーカー被害の相談をしていた。ストーカーによる犯行だとしたら、警察の責任は免れない。被疑者の身柄確保に奔走する中、樋口の娘・照美にある事件の疑惑が…。警察組織と家庭の間で揺れ動く刑事の奮闘をリアルに描く、傑作警察小説。
こんなはずでなかった結婚。捨て去れない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。夫から切り出された別離。いつの間にか心が離れた恋人。…真面目に、正直に、懸命に生きてきた。なのに、なぜ?誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇。
殺生石を砕く力を持った「封魔の鎚」を探すため、那須岳に向かうことになった咲弥たち一行。自らの力の無さを悔やみながらも、彼女を助けるためにその後を追う一吾。それぞれが試練に立ち向かう中、山本勘助の人ならざる力により、休む間もなく窮地に追い込まれる!妖魔が蠢く絶体絶命のピンチを切り抜けられるか?-王道エンタメ、第二弾!!
世界中の女性に愛されるウエディングドレスを制作し、国際的なファッションデザイナーとして活躍する佐倉玖美。草分け的な婚礼貸衣装業を展開し、結婚式のひとつの様式を築いた服飾研究家の田代窓子。生い立ちも性格も体つきも対照的な女学校の同級生。「夢」と「自立」をめぐる女たちのレジスタンス!
深夜の救急医療室で働く岬純也のもとに、白銀の瞳をもつ美少女・悠が現れる。致死率95%の奇病から生還した「ヴァリアント」である悠は、隔離地域「憩いの森」からの脱走者だった。ヴァリアントに異常な憎悪を抱く刑事・毛利の追跡が迫る中、悠は反政府組織が企む「ある計画」を純也に明かすのだがー。手に汗握る怒涛の展開、一気読み間違いなし!
久留米藩主・虎之助がついに江戸の町に戻ってきた。まずはやくざの若親分として最大勢力の万五郎一家を潰したいところだが、相手は千二百人もの大軍勢。そこで虎之助が一発逆転を狙って挑んだのは、なんと相手の得意な舟いくさだった。その一方、将軍・綱吉に疑念を抱かれた虎之助はとうとうこの国の首領とも戦うことに…!?ド迫力の最終巻!
徳弥は父の急逝で若くして住職となった合コン好きの不良坊主。彼の元に、小六のとき一瞬だけ同級生だったフリーターの一時が訪ねてきた。父の遺骨を引き取るためだ。再会した二人は、かつてのマドンナ・美和の自殺にある男が絡んでいたことを知り、仕返しを企てるが…。爽快でちょっと泣ける男の純情物語。
ルポライターの私は、取材のために全国を訪ね歩いていた。どこへも辿り着かない通勤用の観覧車、ただひたすらに玉を磨く伝統産業、すでに海底に沈んだ町の商店街組合…。そこで私が出会ったのは、忘れ去られる運命にあるものを、次に受け継ぐために生きる人人だった。今、この瞬間にも、日常から消えつつある風景を描いた、6つの記憶の物語。
17歳のまひるは、親友4人で騒ぐ放課後や落語家を目指す彼氏・亮司とのデートが何よりも楽しい高校生活を送っていた。将来の夢はぼんやりしていて、大人になるのはもっと先だと思っていたが、亮司に起こった事故をきっかけにまひるの周囲は一変する。大好きな人のため、憧れに近づくため、道を切り拓いていく若者たちの成長を爽やかに綴った物語。
家庭を顧みずに仕事に没頭してきた叩き上げの刑事・本城が、警察官僚として出世争いの渦中にいる息子から懇願される。出向中に詐欺組織に盗まれた警察手帳を内密に奪還してほしいというのだ。親の務めを果たしてこなかった慙愧の念から、息子の隠匿に手を貸すことを決める本城。手帳に迫る過程で掴んだのは、殺人も厭わない詐欺組織の実態だった。
母の仇を討ったことにより、闇の勢力との激闘に巻きこまれたお夏。だが彼女は、居酒屋の女将としての穏やかな日常を守ろうとしていた。そんなある日、お夏は婀娜な女に呼び止められ、殺しを依頼される。馬鹿な願いと一蹴したお夏だが、その女が続けて口にした名前に胸騒ぎを覚え…。願えば願うほど安息の日々は遠ざかるのか?波乱の第五弾。
七世紀終わり。国は強大化する唐と新羅の脅威にさらされていた。危機に立ち向かうべく、女王・讃良は強力な中央集権国家づくりに邁進する。しかし権益に固執する王族・豪族たちは、それに反発。やがて恐ろしい謀略が動き始めるー壮大なスケールで「日本誕生」を描き歴史エンターテインメントの新たな扉を開けた傑作。
大身旗本への奉公替えで更なる出世を果たした川端藤吉。俸禄も上がり、前途洋々かと思われた。しかし奉公先である小出家では、百姓上がりの藤吉の事を良く思わない者ばかり。世話をする事になった馬への嫌がらせを受け、それが原因で若殿に怪我をさせてしまう。突として窮地に立たされる藤吉に、一筋の光明は差すのか?堅忍不抜のシリーズ第三弾。
お人好しの“御隠居”こと立花右近。酒と女好きの“大将”こと夏目平九郎。金好きの“万屋”こと霞源内。江戸で暮らす三人の浪人は、七化けのおりんに騙され、お尋ね者となる。濡れ衣を晴らす為おりんを追うが、彼らを待ち受けていたのは甲府への流浪の旅だった。時に助け合い時に騙し合う、因縁深き三匹が、道中蔓延る悪を斬る!!痛快時代小説。
ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー竺原丈吉(JJ)は、いつも度の入ったサングラスを掛けて場当たり的に喋る、実に胡散臭い男だった。あるとき彼はネットを介して顧客たちを連携させ、アゲハ・プロジェクトを始動する。「人間創りに参加してほしい。“不気味の谷”を越えたい」。当惑するヒッキーたちの疑心は、“Jellyfish”を名乗る謎の暗鬼を生み、やがて計画は世間を騒がす事件へと発展していく…。JJの目的は、金か、カウンセリングか、たんなるヒマ漬しか?そして、ジェリーフィッシュの正体とはー。