出版社 : 論創社
ーこの男の言うことはまるで不可解だ。首藤善介は列車の中で、自称作家の皮肉屋な男・大庭と出会う。「ウタビトの塚」を訪ねる大庭と善介の焦燥の日々、そして「虚構」をめぐる青春短編小説。他三編収録。
『古今集』採録の18首を解析し、小町歌成立の秘密に迫った『古今集小町歌生成原論』から10年。その蒐集資料の中で“線”として繋がらず論証に用い得なかった“点”に当たるメモ類をもとに、歴史研究の新動向を踏まえつつ新たな小町像を描き出す。出生、生長、帝との出会いを経て「夢の歌六首」の生成に至るまでを、小町自身が親しんだ唐伝来の伝奇小説の形をとり、大胆かつ綿密に追求する。
文芸愛好会“羽根ペン”倶楽部のメンバーを見舞う悲劇。「誰もがポオを読んでいた」でも活躍したミステリ作家キャサリン・パイパーと犯罪心理学者エドワード・トリローニーの名コンビが難事件に挑む!
入手困難な戦前の傑作短編集『街頭偽映鏡』を90年ぶりに復刊!農民小説から探偵小説まで佐左木文学の魅力を凝縮した作品集が装いも新たによみがえる。巻末には佐左木俊郎の縁者・竹中英俊氏による書下ろしエッセイを二編収録。
孤独な女性が夢見た“結婚”という名の希望を踏みにじるドス黒い野望。無垢な願いは上っ面だけの邪悪に裏切られてしまうのか?英国推理作家協会賞、ゴールド・ダガー賞候補作、待望の邦訳!
「第一回論創ミステリ選賞」入選作品を一挙掲載!森村誠一が贈る名作短編『殺意の演出』と入賞した俊英作家が放つ傑作短編ミステリ七作品。小説家志望者への特別指南エッセイ「作家の条件」も特別収録。
クリスマス・キャロルの響く小さな町。井戸から発見された死体が秘密の扉を静かに開く…。無秩序に散りばめられたように見える謎の欠片から、読者は真相を組み立てられるか?全てのヒントは目の前にある。
“世紀の脱獄王”から“犯罪捜査学の父”へー無実の罪で投獄され、のちに世界初の私立探偵となったフランソワ・ヴィドックの数奇な運命!史実をもとに描く伝記小説。