1994年12月12日発売
悲しくてやりきれない思い、透明で優しいやすらぎの日々。生きることはこんなにも素晴らしい…人は皆、心の故郷を求めている…全米で社会現象にもなった90年代アメリカの象徴。全米ベストセラー第1位。
『ゴーリキー・パーク』『ポーラー・スター』のアルカージ・レンコ捜査官がついにモスクワに帰ってきた。だが、久しぶりに見るモスクワはすっかり様変りしていた。共産党の解体、ルーブルの大暴落、そして組織犯罪の氾濫。闇市で、レンコの情報屋だった両替商が乗った車が爆破され、さっそく捜査に乗り出した彼は、背後にうごめくソヴィエト・マフィアを追ってドイツへ飛ぶ。そこにはかつての恋人イリーナのすっかり西側の人間になりきった姿があった。
モスクワ・ミュンヘン・ベルリンと真相を追うアルカージ・レンコ。彼の到着を待ち受けるように次々と起こる殺人…。混乱するモスクワでは、遂にクーデターが起こり急遽モスクワへ帰るレンコに、逮捕を覚悟で同行するイリーナ。ポスト・ペレストロイカのモスクワを舞台に「ゴーリキー・パーク」「ポーラー・スター」と続くアルカージ・レンコ・シリーズ、堂々の完結。
ニューヨーク、グラマシー広場内で裕福な老婦人ばかりを狙った酸鼻を極める連続殺人事件が発生した。犯行は白昼にもかかわらず、目撃者は一人としていない。異常な通り魔の核心に迫ったベテラン捜査官のマーコヴィッツが3番目の犠牲者になったとき、キャシー・マロリー巡査部長が真相の究明に乗り出した。人づきあいよりもコンピュータを相手にしてきた犯罪分析者マロリーーマーコヴィッツの養女で、ストリート・チルドレンだった彼女にとって、それは自分自身の損傷を受けた魂を曝け出すことであり、病んだ都会に踏みこんでいくことでもあったー。彼女は泥棒の魂をもつ警官。全世界で絶賛され、ベストセラーを記録し、ハリウッドでの映画化も噂される大型ミステリー。