1999年7月25日発売
我が艦隊に誉れあり(4)我が艦隊に誉れあり(4)
昭和19年10月、日本陸海軍の連合部隊がサイパン島の再奪還に成功する。同じころ本土では、講和のタイミングのラストチャンスを模索し、海軍大臣官邸に、海軍首脳と陸軍参謀本部の面々が集められていた。山口多聞中将の命と引き換えに手に入れたマッカーサーの身柄。彼の返還をきっかけに米大統領を交渉の席につかせるつもりであるが、マッカーサーの身一つでは圧倒的な優勢を誇るアメリカに対し、切り札にもならない。「アメリカが唯一我々と講和を結ぶ可能性があるとすれば…」米内海相の目が光り、逆転和平への驚くべき秘策が語られた。源田が伊藤の戦艦部隊を守るべく機動艦隊を遊弋させるサイパン沖。角田が米戦艦部隊へ連山の出撃命令を下した父島。闘将たちの最後の大舞台。その幕が切って落とされた。シリーズ大団円。
ザ・パシフィック・ウォ-(5(艦隊決戦篇))ザ・パシフィック・ウォ-(5(艦隊決戦篇))
「仮にこの決戦で太平洋艦隊の戦艦群が大損害を受けても、連合艦隊の主力を相打ちで倒せば、国力に勝る米国側に勝算がある」キンメル司令長官の自信は、依然揺らぐことはなかった。一方、連合艦隊を率いる古賀峯一の小笠原沖で一大決戦に臨む決意は、キンメルと同様だった。ただし、古賀はキンメルが予想もしない奇策を多数用意し、艦隊決戦前に仕掛ける腹づもりだった。その第一弾、水上機母艦が米太平洋艦隊の針路上に遊弋する…。その頃、小沢治三郎率いる第一航空艦隊は、遠く離れたハワイ沖にあった。黎明時、艦戦・艦爆・艦攻からなる淵田美津雄が指揮する第一次攻撃隊が、オアフ島パールハーバー軍港へ向け飛び立つ…。日米両国の戦艦が真正面から戦いを挑む大海戦-壮絶なるクライマックス。
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