1999年8月31日発売
グラブ街の殺人グラブ街の殺人
印刷屋や書籍販売店が立ち並ぶグラブ街で、出版業者のクラブとその家族らが惨殺されるという事件が起きた。クラブ家の屋根裏部屋から、斧を手にした錯乱状態の男が発見された。その男はクレイトンという詩人でクラブの店から作品集を出版したが、印刷職人によれば二人の間で支払いを巡る争いがあったという。クレイトンは治安判事サー・ジョン・フィールディングの元に引きだされるが、男は殺人が起きた時は別の人格が出現していたと主張し…十八世紀のロンドンを舞台に、盲目の名判事と助手の少年が冷酷きわまりない殺人事件の真相に挑む。
独立記念日の殺人独立記念日の殺人
楽しいはずの独立記念祭をひかえて、アニーの心は重かった。元軍人のハッチが、図書館の理事として、記念祭の行事に横槍を入れてきたからだ。彼の差別主義的な言動には、もはや我慢がならない。ところがそのハッチが、記念祭の花火の最中に衆人環視の中で突然射殺された!容疑を受けた黒人青年の無実を信じ、アニーとマックスは、真犯人探しに乗り出す。
出走出走
初の短篇作品である「強襲」、長篇も含めてグランド・ナショナルをあつかった唯一の作品である「敗者ばかりの日」、めずらしくも婦人誌むけに書かれた「春の憂鬱」などの傑作に、本書のために書き下ろされた五篇の作品を加えた全十三篇の輝きが、ディック・フランシスの魅力のすべてを照らし出す。
PREV1NEXT