2005年10月30日発売
売れない作詞家の加勢淳一郎は、四十九の時に離婚し独り暮らしをはじめた。ところが、そこから急に女性にモテだした。性格も暗く、気難し屋に見えるのになぜか?女運がよくなるにつれ、時代に合わなくなったといわれた仕事でも、ヒットを飛ばしはじめる。音楽家、人妻、OLと、貞淑から淫乱まで様々なタイプの美女が集まる、熱き男の日々。
大富豪ロレーヌの邸宅に招待された、離婚の危機を抱える三組の夫婦。仲直りをうながすロレーヌの意図とは裏腹に、屋敷には険悪な雰囲気がたちこめる。翌日、三人の妻の一人が、謎の突然死を遂げたのを皮切りに、一人、また一人と女たちは命を落としていく…。素人探偵ダルース夫妻は、影なき殺人者の正体を暴くことができるのか?『女郎ぐも』『二人の妻をもつ男』の著書の初期を代表する「パズル」シリーズ第四作、ついに本邦初訳。
19世紀なかば、フランスの田舎町ルルドの娘ベルナデットの前に、聖母マリアが姿を現わした。その場所からは泉がわき、水浴をした者たちの病いが癒えるという事態が続発。こうしてルルドは、宗教界・科学界ともに認める「奇蹟の地」となり、ベルナデットは聖人に列せられたーそして、現代。ベルナデットが遺した日記が発見された。そこには、驚くべき記述があった。聖母マリアが、もう一度この地に姿を現わすと言い残していたのだ。しかも、その期限は、まさにいま、この時なのだ。
「聖母マリアがルルドにふたたび現われる」教皇庁の発表は、世界に大きな衝撃をもたらした。かくて、各国から多様な人びとがルルドへ集まってくる。病いを克服しようとひたすら願う女性。奇蹟のために手術を放棄した男と、それを止めようとする婚約者。権力の座を目前に死を宣告され、奇蹟にすがる政治家。記者生命をかけてルルドの嘘を暴こうとする特派員。そして、大義のために聖地破壊をもくろむ革命家…超ベストセラー作家が壮大な構想で贈る『イエスの古文書』と並ぶ歴史サスペンス大作。