2008年12月15日発売
くらやみの速さはどれくらいくらやみの速さはどれくらい
自閉症が治療可能になった近未来。自閉症者最後の世代であるルウは、製薬会社の仕事とフェンシングの趣味をもち、困難はありつつも自分なりに充実した日々を送っていた…ある日上司から、新しい治療法の実験台になることを迫られるまでは。“光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず”そう問いかける自閉症者ルウのこまやかな感性で語られる、感動の“21世紀版『アルジャーノンに花束を』”。ネビュラ賞受賞作。
昔日昔日
その依頼人の何かが、スペンサーのどこかに触れたのか。妻の不倫を疑い、素行調査を依頼してきた男に、かつてスーザンとの別れに苦悩した自らの日々を重ねたスペンサーは、日頃はさほど力を入れない浮気調査に力を注ぐ。ホークの手まで借りた調査の結果、大学教授をつとめる妻は、やはり同僚と浮気をしていたことが判明する。だが、動かぬ証拠をつかもうと盗聴器まで使ったスペンサーの調査は、意外な事実を掘り当ててしまった。浮気相手の教授に、ただならぬ背景があるようなのだ。そのことは伏せ、調査結果のみを夫に伝えはしたが…やがて、当の妻が射殺される事件が起き、夫も行方不明となってしまう。思わぬ展開に、警戒を強めるスペンサーは、助っ人のガンマンたちを呼び集める!過去の自分と向かい合うスペンサーの苦悩をも描いた、渾身の傑作。
太陽の坐る場所太陽の坐る場所
高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事ー。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。辻村深月の新境地。
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