著者 : うさぎやすぽん
『ねえ、黒木は私とどうなりたいの?』日野との関係性を変えたい、と思う。でも俺は具体的に彼女とどうなりたいのかわからない。日野が音楽を諦めていることに、なにも言えない俺は…『キスをすれば、変われるのだろうか?』悶々と悩む日々、文化祭が迫るなか突然、軽音部の阿部から彼が結成したバンドを手伝ってくれと依頼される。しかも「一緒に日野を文化祭のステージに引っ張り出そう」なんて話になって…。青春という奇病に悩む拗らせ者たちが、華やかな文化祭の舞台で、陰で。本音を歌詞に託して、気持ちをメロディに乗せてー今、叫び声を上げる。
ー高校生にもなってキスしたことないって病気じゃない?完璧主義者を自負し、医師を志す俺、黒木光太郎は苦悩していた。そんなときに出会ったのは「誰とでもキスする女」と噂される同級生の日野小雪。「ね、勝負のルールなんだけど、チューしたくなったら負けってのはどう?」「な!?キスなんて不要だ!」「あはは、黒木ウケるーで、する?」誰がお前なんかと!と思いつつ。俺は目が離せなかった。俺にないものを持っているはずのこいつが、なんで時折、寂しそうに笑うんだろうか。「普通じゃない」ことに苦悩する、すべての拗らせ者たちに処方する原点回帰の青春ラブコメ!
理想の恋愛なんて、現実にはなりえない。日陰作家のぼくにできるのは、妄想満載の小説を書くことくらい。なのにー「私に恋を教えてください、先生!」そんなぼくを恋愛マスターと勘違いした、演劇部のヒロイン・綾瀬マイ。理想の恋愛を実現するため、綾瀬さんとのラブコメ研究が始まって、「恥ずかしい台詞とかあっても…頑張りますから!」あくまで演技指導だからね!?脇役未満の“裏方”から挑む、青春ラブコメ攻略論!
第22回スニーカー大賞“特別賞”受賞作!「生きる意味がない」と嘆く完璧主義者は、納得いく死に場所を求め“寝台特急ボンディ”に乗車する。それは余生を謳歌する、穏やかな旅になるーはずだった。酔いどれの旧友、メイドに扮した麻薬捜査官、ギャングの可憐な跡取り娘、爆弾をまとう元恋人…旅は道連れ、ギャングも乗り込み銃弾飛び交うバカ騒ぎへと突入する!!不器用な自殺志願者たちの奏でる、熱烈な群像劇を召し上がれ。