著者 : かつび圭尚
「やっぱり僕は君のことがーー大嫌いだ」 「気が合って嬉しいわ。私もあなたが大嫌いよ」 地上900mの赤坂タワーが見下ろす経済特区・東京都白銅区の学園で、高校一年生の有栖川譲と赤坂彼方は毎日毎日いがみ合っていた。 だが二人は実はテレパシーでつながる「不正能力者」。権力の不正を裏付ける存在として、正体がバレれば国中から追われてしまう! しかも能力は時空を超えて!? 最悪の事故から始まる襲撃、誘拐、逃避行。 特区を支配する大企業、暗躍する公安警察、陰謀論ーー絡み合う思惑から逃げながら、運命共同体の二人は距離を縮めては反発し……心拍数とともに加速するSF×青春×逃避行アクション、開幕!
初夏に友達から始め、少しずつ距離を縮めてきた青ヶ島さんー青ヶ島悠乃。ある日偶然、久しぶりに再会した元カノの妹、朱鷺羽凪沙。時間を積み重ねて育んだ青ヶ島さんとの関係よりも、なぜか一気に惹かれてしまった凪沙との関係を選んだ僕は、ギクシャクしながらも文化祭の準備を進めていった。ところが文化祭当日。大切な記憶を賭けたゲーム『リメンバーラリー』に巻き込まれた僕らは、失われた記憶を取り戻すため学校中を駆けずり回る。そこに元カノ・朱鷺羽美凪と美凪の今カレ・優陽まで参加することで事態はますます混乱し!?これは、青春の選択についての物語。今度こそ、僕はー。
その日、僕は告白するつもりだった。何度も僕に告白してくれた両片想いの後輩・朱鷺羽凪沙に。屋上で二人きり、想いを告げてついに恋人同士になるーはずが、僕らは恋と愛を巡るゲーム「コクハクカルテット」に巻き込まれてしまう。ゲーム中に恋愛が成就すれば「永遠の愛」が魔法の力で約束されるが、成就しない恋は「はじめから」なかったことに。つまり、恋をする前の関係に戻ってしまうのだ。「僕は永遠なんて保証抜きに、好きな人と愛し合う過程を大事にしたい」「永遠の愛が手に入らないなら、この気持ちを綺麗さっぱり忘れたいです」そんな究極の選択を前に、僕はこのゲームを否定するために動き始めるー。第17回MF文庫Jライトノベル新人賞(審査員特別賞)受賞作。