著者 : しらたま
桜が散り、緑が芽吹きーーやってくるのは、新しい季節。 旅立ちのーー季節。 進級した奏太たちは、声優養成所のレッスンに通いつつ、音楽活動や 受験勉強など、それぞれの目標へと取り組む日々を送っている。 中でもソラはその才能が評価され、プロへの道を着実に歩んでいた。 だがそれは、この町をーー奏太たちのもとを離れることを意味する。 そして、ある雨の日ーー奏太はソラから自分の気持ちを伝えられる。 気付かぬふりで優しい嘘。けれどどうしても捨てきれないこの想い。 「“きみ”がどこにいてもこの声を届けよう。どこまでもーー遠くに」 夢を諦めかけた少年と、夢に向かう少女たち。その声は、きっとーー。
奏太がソラたちに声優になるためのレッスンを始めてから二ヵ月。 訪れる夏休み。 オーディションの結果、個人アニメクリエイター・南エレナの次回作に出演することになったソラたちは、収録のため、みんなで一緒に東京へと向かう。 それぞれの想いを胸に秘めつつ、東京観光をしたり、まるで合宿のような共同生活をしたりと、奏太とともにかけがえのない夏のひとときを過ごすソラたち。 進む収録。行われるPVの発表会。高まる期待とーープレッシャー。 だが、事件は突然起きる。ソラの声が突然失われてしまったのだ。 彼らは壁を乗り越え、自らの道をーー“色”を見つけられるのか……? 夢を諦めかけた少年と、夢に向かう少女たちの物語、待望の第二弾!
大人気バンド“Eternal Red”でボーカルをつとめていたものの、 かつての声を失ってしまい、活動を休止した少年ーー藤波奏太。 遠くの地に転校し、ひとりの高校生として暮らそうとする奏太だが、 そんな彼の前に、小学生の少女・ソラが現れ、こう言ったーー。 「わたしに声優になるためのレッスンをしてください!」 ソラの熱意に押され、ボイストレーニングを手伝うことになる奏太。 やがて、ソラの周囲の少女たちもレッスンに加わる。 こうして始まる、元ミュージシャンと声優志望の小学生たちの奇妙な師弟関係。 そして、ある個人製作アニメのオーディションが舞い込み……!? ーーこれは、夢を諦めかけた少年と、夢に向かう少女たちの物語。