著者 : ひなちほこ
一流の探偵とは、事件が起きる前に事件を解決しておくもの。それがシャーロットの憧れた名探偵の口癖だった。彼女の死後、シャーロットはその遺志を引き継ぐためエージェントとして難事件に挑んできた。しかし、戦闘の腕は確かだが、推理は相変わらず苦手のままで……。 「ワタシのために推理しなさい」 自分と同じ愛称を持つ少女・シャルネリアに出会い、頭脳仕事は彼女に任せてしまおうと割り切ることにしてーー。 仲間は作らない。それでも必要なら手を組むことはする。 シャーロットはただ、事件を解きたいのだから。 君塚に再会するまでの一年を描いた、シャーロットの探偵活劇!
「やっと逢えたね。ずっと待ってたんだよ?」突如、紫門の前に現れた少女は、本当に生き別れの幼馴染なのか?拭いきれない違和感を胸に、彼女の正体を探っていると『仮採用監理官連続襲撃事件』との奇妙な繋がりが見えてくる。そんな中、学院の頂点、カテゴリ7に坐するルシファから事件調査の依頼が舞い込む。その裏では烽火・琉海をも巻き込もうと『悪魔』が暗躍を始める。そして最凶の魔の手はアスモデウスにもおよびー。「…ごめんなさい…あたし、もう役に立てない…」それでも君と契約する、たとえ世界のすべてを敵に回したとしても。
夜空に輝く純白の翼。降りそそぐ無数の雷撃。そんな超常の現象を引き起こす“脅威”と呼ばれる力。特殊な力を身に宿した少女たち“観測者”を保護、養成するための機関『特殊能力統轄学院』。しかし実態は理外の力を持つ彼女たちを隔離、統制、そして利用するための施設であった。日常を奪われた監獄のような学院島で、かつて機関に連れ去られた幼馴染のことを調べるため優等生を演じ監理官を目指す紫門。ある日、機関に隷属し、悪魔『アスモデウス』の称号を持つ少女と行動を共にする仮契約を結ぶことになりー。君を絶対に助けに行く、たとえ世界のすべてを敵に回したとしても。