著者 : モノクロウサギ
どうやら俺にはストーカーがいるらしい。頻繁に自宅に不法侵入してなぜか家事をして帰っているようだ。被害らしい被害もないので様子を見ていたらある日自宅で出くわしてしまう。そのストーカーがとんでもなく美人だったこともあってつい無視し続けたんだけどどうやら受け入れられたと勘違いしたのかそれ以降俺が在宅でも構わず通ってくるし、なんなら事あるごとに話しかけてくるようになった。美人が通って好意を向けてきてるのに未だ会話ゼロ。……なぁ、どうしてこうなった?めちゃくちゃ今更だと思われるかもしれないけど、言わせてほしい。──こいつ本当誰なんだ?
祖国を捨ててフロイセル帝国の守護神として生きることになったルト。婚約相手のリーゼロッテには領地が与えられ、ふたりの沿岸部での新生活が始まる。そんな中、ルトはある姉弟と出会う。発明家を目指していると語るのは弟のリック。しかし、彼の発想力はすでに異常なほど突出していた。リックの持つ知識に疑念を向けるルトは、姉弟の監視を部下に指示する。一方、法国は新たな魔神ルトの情報を収集するため、工作員を送り込んでいた。その気配を感じ取ったルトは、法国への対応も迫られることになり…。これは怠惰を愛しつつも大国間のせめぎ合いに身を投じる、最強の氷使いの軌跡。
大陸屈指の大国『フロイセル帝国』と戦争をするはめになった小国『ランド王国』。為す術なく蹂躙されたランド王国軍は、本隊を王都へ向けて敗走させるため、庶子の第四王子ルトに殿部隊を任せる。『無能王子』と呼ばれるルトが率いるのは、たった五十三人の兵士たち。万に一つも勝ち目はないと思われたが、実はルトには秘密があった。ルトは世界に数名しかいないと言われる『魔神格』の魔法使いだったのだ!そんなルトは魔神の力を示して敵将を圧倒するが、仲間の兵士たちと帝国に降ることを望んでおりー。これは祖国を捨てて帝国の守護神として活躍する、最強の氷使いの軌跡。