著者 : 上野遊
僕は本だ。一冊の文庫本だ。書名は『ホテル・カロン』。文庫本である僕は、なぜか生まれた時から意識があった。僕は悲しい事になかなか売れず、いつか返本されてしまうのではないかーそんな恐怖を抱き始めたある花冷えの日。何の前触れもなく僕は購入され、ある一人の少女・銀河と出会った。生きる希望を見失い、ただ無気力に過ごしていた彼女は、瞬く間に僕に恋をし、僕もまた彼女に恋をした。これは、文庫本である僕が一人の少女と過ごした、かけがえのない日々の物語だ。
敏腕キャリアウーマンを目指して一流企業「月見食品」に就職した華。念願叶って希望の部署に配属されたと思いきや、勤務先は秋田の山奥にある営業所だった!赴任初日に熊に襲われ、指導係のイケメン上司は時代錯誤の頑固者。さらに与えられた仕事は想像もしなかったとんでもないものでー!?豊かすぎる大自然の中で生きる意味を見つめ直す、お仕事奮闘物語!
落ちこぼれ騎士志望のカイが採用されたのは、辺境の国プラウファルト聖王国。代々清らかなる聖女が治めるこの地で、「聖女様の騎士になれる!」と心踊るカイ。しかしそこで待ち受けていたのは、見た目は天使、中身は悪魔な「ブラック聖女」のフローラ姫だった!?「お前の仕事は金儲けだ。余の小遣いを稼げ!」フローラの命令で金策に走るカイだが、特産品を作るため飛竜を狩って牙を取れだとか、温泉を探して観光地を作れだとか、無茶振りの嵐。姫様ラブなメイドのリーリエも厄介で、果たしてカイは念願の騎士になれるのか!?ブラック聖女と半熟騎士の、おしごとファンタジー開幕!
妻が事故で逝ったー。小さな不動産屋を営む幸一郎は、別居中だった妻を事故で亡くし、高校生の一人娘・美嘉とは関係がうまくいっていない。なんとか美嘉と仲直りしたい幸一郎だが、「母を死なせた」と美嘉は取り付く島もない。そんな中、幸一郎は親子3人の思い出の動物園が、ほぼ閉園状態にあることを知る。美嘉の笑顔を取り戻したい。幸一郎は何の知識もないまま、動物園の再建を決意する。最初は誰にも相手にされない幸一郎だが、彼の熱意に次第に協力者が集まり始めー。
悪魔憑きの少年ソーマと少女悪魔メルヴィーユ。二人は旅の仲間ファムにいざなわれ、“箱船の守り人”のアジトを訪れる。しかしそこは、何者かに壊滅させられた後だったー。襲撃者は、世界を守るはずの教会の人間。ソーマは、信じてきた教会の闇を暴く決意をする。一方聖都では、教皇ディアドラが世界の滅亡を予見。箱船が人々を救うとし、民衆を街へと集めていた。果たして古の伝説“箱船”は、人々を救うのか、それとも滅ぼすのか。人と悪魔の最後の戦い。ソーマとトーマ、因縁の兄弟の邂逅。すべては教会の総本山、聖都で決着するー!少年と少女悪魔の世界を救う旅、堂々完結!
少女悪魔メルヴィーユと悪魔憑きの少年ソーマは、仇であるソーマの兄を探し世界を旅している。賢者の石を狙う少女ファムも加わり、旅はより賑やかに。そんなある日、ソーマの前にこの世には存在しないとされる“天使”憑きの騎士が立ちはだかる。長剣を駆使する騎士に苦戦し川に落ちたソーマだったが、その間に、騎士とファムの行方が知れなくなってしまう。ファムを探すソーマたちがたどり着いたのは、失伝機械群の引き上げで賑わうクレオン湖だった。悪魔と魔法と失伝機械群が支配する大陸ファラディースを舞台にした、デーモニックアクション第2弾!
“終末の厄災”より千年ー悪魔と魔法と失伝機械群が支配する大陸ファラディース。少年ソーマは、美しき少女悪魔メルヴィーユと契約し、共に世界を旅している。悪魔を召喚し、故郷を滅ぼした実の兄を探して。旅の途中、ソーマの兄の手掛かりを得るため、二人は高名な悪魔学者が住む街デルナに立ち寄る。異国のメイドと、父のような悪魔学者との出会い。そこで二人は、街を揺るがす大事件に巻きこまれてしまう。悪魔憑きの少年ソーマと、少女悪魔メル。その旅が“世界の命運”を握ることを、二人はまだ知らないー!
南の島から戻った後、様子のおかしいシュバルツリヒトを元気づけるため、僕こと椎名明は彼女を誘って町へと繰り出した。しかしそこでは思わぬ出来事が!「パパ、会いたかった!」突然現れたこの真っ白な女の子は誰!?ってか、パパって僕のこと!?(み、身に覚えないぞ!)ヒカリと名乗る少女は僕から離れてくれず、ひとまず僕とシュバルツはヒカリを椎名家に連れ帰ることに。でもいくら「パパ」と間違えてるとはいえ、一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝たりはまずいでしょ!?椎名家に波乱を呼ぶヒカリの正体とは!?そしてついに魔王復活!?シリーズついにクライマックス。
自称魔族のシュバルツリヒトに腹黒お嬢様・要、ロリっ娘エージェント・桜に虎耳娘の小虎…不幸体質な高校生・椎名明こと僕の家の居候は、ついに4人に増殖!しかも猫が苦手なシュバルツは、獣化能力を持った小虎を毛嫌いしているし、頭が痛い毎日を送っている。そんなある日、僕たち5人は要の提案で南の島へバカンスに行くことになる。海で遊んで温泉に入って…と一足早い夏を楽しむ僕らだけど、島に異変が起き始める。一人、また一人とメンバーが消え始めたのだ。その魔の手はついに僕にも襲いかかってきて!?魔王のしもべと贈る居候ラブコメ第3弾。
僕を「魔王」と呼ぶ自称魔族のシュバルツリヒトと、大財閥の腹黒お嬢様・要がセーラー服で教室に現れた!まさかの学校侵略!?とおののく僕だけど、どうやら見た目小学生な政府のエージェント・桜の仕業らしい。当然のことながら、美少女2人の登場で学校は大騒ぎになる。放課後。へとへとになって帰路につく僕に、さらなる災難が。正体不明の獣耳少女が襲いかかってきたのだ!「おのれ毛玉の眷属め!」「にゃっ!」問題児3人娘との同居生活も続行中。魔王のしもべと贈る居候ラブコメ、大波乱の第2弾。
お互いの想いを伝え合ったはずのミリアムとマコト。しかし、豪華客船でのキス以来、二人の仲はなぜかぎくしゃくしてしまっていた。そんな時ミリアムが、反政府勢力“レヴァンテ”の任務で潜入捜査を行うと言い出す。歩けない彼女を心配したメンバーは反対するが、ミリアムは聞こうとしない。なぜなら潜入先は、彼女の父の会社を廃業に追い込んだ航空機メーカー社長の別邸、『椿の館』だったからだ。しかもその館は、うら若き乙女しか入ることができないという。ミリアムを危険な目に遭わせたくないマコトは、なんとか一緒に任務に就こうとするがー!?少年と少女の恋と冒険の物語、第3弾。
シェンナでの空中戦からしばらく。反政府勢力“レヴァンテ”のエースパイロット・ミリアムと、レヴァンテの雇われカメラマンになったマコトは、豪華客船でひとときの休暇を楽しんでいた。しかしその船に、マコトの婚約者・アンジェラが乗り込んでくる。マコトと親しげな美しい少女の登場に、当然ミリアムは平常心ではいられず…?「アンジェラと申します。マコトさんがいつもお世話になっているようで…」「ミリアムよ。こちらこそマコトがいてくれるおかげですごく助かってる」夏の海、豪華客船を舞台に、マコトを巡る戦いが勃発!?恋と冒険の物語、波乱の第2弾。
大陸の南端に位置するストーリア王国では、反政府勢力“レヴァンテ”が各地で抵抗活動を繰り広げていた。ある日、政府軍とレヴァンテの小競り合いに巻き込まれてしまったカメラマン志望の少年マコト。彼は“赤い亡霊”と怖れられ、出現からわずか一年で空軍機を百以上落としたというレヴァンテのエースパイロットに命を助けられる。しかし驚くべき事に、そのパイロットは、マコトと同じまだ十七歳の美しい少女ミリアムだった。しかもマコトは、彼女の秘密ー怪我で二度と歩けないという事実を知ってしまい!?大空を舞台に、少年と少女の恋と冒険が始まる。
光輔と融合してしまった魔石を取り出すため、この世界に残ったサンドラ。すったもんだの同居生活にも慣れ始めた頃、二人の前に新たな魔獣“鉄烏”が現れる。だが、サンドラが魔法を使えば、光輔が魔獣化してしまう…絶対のピンチに陥った二人を救ったのは、サンドラの養成学校時代の同級生・アルマだった。なぜかサンドラを目の敵にするアルマと、気の強いサンドラは一触即発。この世界に不慣れなアルマのサポートをサンドラに内緒で引き受けた光輔は、なんとか二人の和解の糸口を探すが…。好評アクションシリーズ第2弾。
ある夜、謎の生物に襲われ重傷を負った光輔を救ったのは、巨大なハンマーを持った少女・サンドラだった。彼女は光輔を救うため、自らの魔力の源である『魔石』を光輔の体内に埋め込む。別の“世界”から「次元の境界」を喰い破る“魔獣”を追って来た魔法使いと名乗るサンドラは、命の恩人であることを盾に光輔の部屋に居着いてしまう。デカい態度と旺盛な食欲のサンドラに、振り回されっぱなしの光輔…。やがて再び街に魔獣が出現するが、サンドラの魔石は、未だ光輔の体内にあり、彼女は魔法が使えない!サンドラを救うべく、光輔は魔獣に挑むが…。
誘拐事件から二週間、退院した望を待っていたのは、絹が出て行ってしまった芹沢家だった。絹は自分を狙った事件で望がケガを負ったことに恐怖と責任を感じ、トリオンの宇宙船団へ帰る決意をしてしまったのだ。必死に絹の行方を捜す望だったが、一介の高校生に国家レベルの機密を突き止められるわけもない。一方、絹の警護を担当していた情報局の内部でも、草葉局次長の強引な手法を巡って火種がくすぶっていた。絹の担当を外され、軟禁状態に置かれた星子の許に現れたのは…。青春SFシリーズ、いよいよフィナーレへ。
異星種族トリオンの血を引く“地球系宇宙人”の美少女・絹が芹沢家にやってきて早半年。水害で倒壊してしまった芹沢家を出た望、時子、絹の三人は、新しい家が建つまでの間、賃貸マンションで不自由ながらにぎやかに暮らしていた。そんな時、同級生の穂高がついに望に告白することを決意し、望と絹の間に微妙な雰囲気が…。一方、トリオンからのVIPである絹の護衛に就く情報局の星子のもとに、ある情報がもたらされた。ロシアで反トリオン過激派によるテロが勃発、犯人グループの次の標的が、日本だというのだ!青春SFシリーズ、風雲急を告げる第3巻。
人類に接触してきた異星種族「トリオン」の宇宙船団から、友好のため芹沢家にやってきた、地球とトリオンのハーフの美少女・絹。彼女は芹沢家の長男・望と小さなトラブルをくり返しながらも、家族の一員として暮らし始めていた。だがいつまで経っても絹を“異星からのお客様”あつかいする近隣住民たちに、彼女の気分はちょっと複雑。一方、望を巡って絹にライバル心を燃やす同級生・穂高は、望との距離を一気に詰めるべく、計画を練っていた。そんなある日、掛橋市を記録的豪雨が襲う。宇宙船育ちの絹にとって、それは全く未知の“天災”なわけで…。
「人類を代表し、宇宙人と友好条約を締結した」-アメリカ大統領の突然の発表に、世界に激震が走った。彼ら三種族連合移民船団ートリオンの宇宙船は数十年前から地球人類の調査を行い、各国政府と接触をしていたというのだ。だが平凡な高校生・芹沢望にとって、それは「直接は関係ない大ニュース」のはずだった。トリオンと地球人の間に生まれた美少女・絹が芹沢家にやって来るまでは…。地球の常識を知らないうえ負けず嫌いの絹と、ことあるごとに衝突してしまう望。だが絹の心の内に触れるうちに…。大胆な設定と、細やかな心理描写で描く、青春SFシリーズ第1弾。