著者 : 久美沙織
上流階級に名を連ねるジョーンズ家のウィリアムと、楚々とした美しいメイド、エマの交流は静かに続いていた。あるとき、遠出を思い立ったウィリアムは、エマをロンドン郊外の水晶宮へと誘う。陽も落ちて門が閉ざされるのも気づかぬほど、楽しい時間は矢のように去る。パレスで一夜を明かすことになった二人は運命に導かれるまま互いの思いを確かめあうがー。階級差のある恋の行方には、新たな悲劇が待っていた…。伝統と革新のロマンス、激動の第2弾。
おっとりもののマーク、メガネの天才ジョン、怪力のマッチョマン・ポール、動物の言葉が判るひときは美形のトミー。これがご存じ、東京少年十字軍のメンバーだよ。そこへはるばるニューヨークから『氷の女王』と異名をとる美少年がやってきた。彼の名はクリス。宿命の敵『くろま』(世界黒魔術師連合)と戦うべく、5人の美少年戦士たちははりきるが…。
電話をかけてい三人の女の子。その耳に、「遅くなりそうなんだ。また、今度にしよう」という声が聞こえて、それぞれの物語が始まった…。表題作ほか5編を収録した恋の短編集。
圭は瀕死の佳奈子を前に自暴自棄となり、実の兄妹と自覚しないまま、由実と結ばれてしまった。そして赤ん坊が…。そのことを知った浜田は、由実に結婚を決意させた。待子にも変化が起きた。徹子おばさんが死んだのだ。そして堀米とかいう音楽好きと同棲を始めた。そんな時、圭が内藤家へ帰ってきた。由実は、身重なからだのまま、新しい映画の撮影に入った。事故はその現場で起こった。
結実の父の荘式があった。結実は、不思議と涙が出なかった。そんなとき、昔父の会社で働いていた嶺子が久し振りにやってきた。今の結実と違って、ゆとりがあって幸せそう。でも驚いたことに、浜田が嶺子の従弟で、嶺子は浜田がオーナーの会社で働いてるだなんて…。結実は、なりふりかまわず、女優よりも知名度のあがる歌手を選んだ。それにはなにがなんでも、待子の協力が必要だった。