著者 : 佐藤ショウジ
1000名を超える死傷者と共に異世界から再転移した私立折口大学附属高校。事件は終息したかに見えたが、異世界に取り残された45名の生徒たちのサバイバルは続いていた。校舎崩壊前に生徒会が立てていた計画に従い、タタに会うべく『将来の夢』の力を武器に旅を続ける彼ら。しかし、ある生徒の夢『人狼ゲーム』によって疑心暗鬼に陥ってしまう。次々襲いかかる苦難だったが、現実世界への帰還を諦めない彼らを救ったのはかつて「ハメルンの笛吹事件」に巻き込まれたある人物でー。そしてついに明かされる事件の真相とは。ラストサバイバル、開幕!
一つの高校が突如異世界に消失した衝撃の「ハメルンの笛吹事件」から三年後、新たな学校消失事件が発生する。私立折口大学附属高校の1100名を超える生徒たちは、タタの魔法使いの妹カカにより異世界に転移させられる。地下に出現し、巨大なダンジョンと化した校舎で始まる一ヶ月間の異世界生活。「私達の夢は、ここで叶う」「私は、みんなと協力しあいたい」『将来の夢』の力でカリスマ生徒会長となった藤堂瑠奈率いる生徒会執行部と、二年三組の無敵のリーダー・夜木秋の活躍により日本への帰還を目指す生徒たち。生存者数、推定77名。壮絶な異世界サバイバルが再び幕を開ける。
2015年7月22日12時20分。弘橋高校1年A組の教室に異世界の魔法使いを名乗る謎の女性、タタが突如出現した。後に童話になぞらえ「ハメルンの笛吹事件」と呼ばれるようになった公立高校消失事件の発端である。「私は、この学校にいる全ての人の願いを叶えることにしました」魔法使いの宣言により、中学校の卒業文集に書かれた全校生徒の「将来の夢」が全て実現。あらゆる願いが叶った世界ーしかしそれは、やがて犠牲者200名超を出すことになるサバイバルの幕開けだった。第24回電撃小説大賞にて“大賞”を受賞した、迫真の異世界ドキュメント。