著者 : 冬坂右折
その特別な力は、恋に傷ついた人たちを救う魔法みたいだね。 これはどうしようもなくなった恋を終わらせる恋愛相談。 恋心を食べる少年と恋が苦手な少女の不思議な恋物語、その続き。 「つまりはいつも通りの恋愛相談?」 「そうだ。いつも通りの、一筋縄ではいかない恋愛相談」 恋心を食べる異能を持つ佐藤孝幸と、才色兼備だけど恋愛弱者な深山葵。 奇妙な縁から孝幸と供に恋愛相談を受けることになった葵の前に、 セーラー服姿でどこか存在感の希薄な少女《氷室礼菜》が現れる。 「わたしは誰からも認識されないの」 彼女も、孝幸と同じく魔女から異能を授けられた少女で、 過去に置いてきたはずの叶わない恋心を抱えていたーー。 「安心しろ。未練がましいアンタの恋だって、俺が食ってやる」 これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。
その特別な力は、恋に傷ついた人たちを救う魔法みたいだね。 これはどうしようもなくなった恋を終わらせる恋愛相談。恋心を食べる少年と恋が苦手な少女の不思議な恋物語。 才色兼備で人望が厚く、クラスの相談事が集まる深山葵には一つだけ弱点がある。それは恋が苦手なこと。 そんな彼女だったが、同級生にして自称恋愛カウンセラー佐藤孝幸との出会いで、気持ちを変化させていく。 「俺には、他人の恋心を消す力があるんだよ」 叶わぬ気持ち、曲がってしまった想い、未熟な恋。その『特別』な力で恋愛相談を解決していく彼との新鮮な日々は、葵の中にある小さな気持ちを静かにゆっくり変えていきーー。 「私たち、パートナーになろうよ?」 そんな中、孝幸が抱えてきた秘密が明かされるーー。 「俺は、生まれてから一度も、誰かに恋愛感情を抱いたことが無いんだ」 これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。