著者 : 冴木忍
大公に囚われた半妖の少女ルサカを救いだすため、レイスファンが向かったイルマリネン公国。そこには伝説の魔道師ボエルの姿があった。病人に奇蹟を行い、妖魔を退けるその姿に人びとは歓喜するが、レイスファンは不吉な予感をおぼえていた。そのころレイスファンのもとを去ったヴァルは、リュシアンの魔力を得るために邪悪な妖魔ラウームスと密約を交わしていた…。峻烈のヒロイックファンタジー、ついにクライマックス。
レイスファンに流れる大魔道師リュシアンの血は、その秘めたる力を覚醒させつつあった。だが自分でも制御できないほどの強大な魔力は、大魔道師の力を執拗に狙う大公フェルー・マネスと高位妖魔ラウームスの襲撃を呼び込んでしまう。さらに、レイスファンを守護していた妖魔ヴァルは、旅の目的であった賢者ボエル発見の手がかりをつかみ、レイスファンのもとから離れようとしていた…。峻烈のヒロイックファンタジー第4弾登場。
妖魔との争いの果て右腕を失ったレイスファンに一通の手紙が届く。高名な医師マラキが義手を進呈してくれる、というのだ。彼の住む島に向かったレイスファンは、そこで巨大な角を持つ妖魔を目撃する。そしてその角に貫かれた人間たちの姿も…。この平和な島に何が起きようとしているのか!?レイスファンに流れる大魔道師の血がさらなる災いの嵐を呼ぶ!ファンタジーの名手・冴木忍が贈る峻烈のヒロイックファンタジー第3弾。
大魔道師リュシアンの子孫であるがゆえに、妖魔を魅きよせてしまう呪われた血を持つレイスファン。彼は、魂の契約を結んだ妖魔ヴァルとの旅の途中、霧がたちこめる森の中で美しい笛の音を聞く。だがその音と共に感じたものは血の匂い。近隣の村人すべてが無惨に殺されていたのだ。村に何が起こったのか!?謎をさぐるレイスファンの前に、ヴァルすらも退ける最凶の妖魔が現れた!!峻烈のヒロイックファンタジー、白熱の第2弾。
天に月。地には魍魎。背徳の大魔導師リュシアンが解き放った妖魔が跋扈し、人々は荒み疲れ切ったこの世界ーその大魔導師の血をひくゆえに妖魔を魅きよせてしまうレイスファンは、己の呪われた血脈を断ち切る方法を求め、魂の契約を結んだ妖魔ヴァルと共に旅を続けていた。彼に流れる血を狙い、妖魔が、そして人間が二人の前に立ちふさがるとき、秘められし人外の力がほとばしる!冴木忍が贈る峻烈のヒロイックファンタジー登場。
季節はもう冬を告げているというのに、この日は暖かな好天だった。あまりの気持ちよさに、のんびりベッドでごろごろ過ごすことに決めたのだった。ささやかな、ほんのひととき。リジィオは幸せを満喫していた。つかず離れず、リジィオと旅を共にするシザリオンとスティンが、行方不明になったという知らせが届くまでのーわずかの至福。ああっ、何故に?弟子を自称するシザリオンが、リジィオに黙って受けてしまった依頼。すぐに終わる見込みがはずれ、スティン共々脱出不可能の迷路に彷徨う。表題作『刻の静寂』の他、リジィオの髪の秘密に迫る『虹色の封印』など収録。待望のシリーズ第四弾。