著者 : 凪良
「─── とでも言って欲しいのか? この変態め」 全世界が待ちに待ったスポーツの祭典、テクノピック。世界的勢力の代理戦争であるこの一大イベントに、とある少女が参加した。 全てを金で解決する 『資本企業』 航空PMC所属の一二歳の少女。課せられたのは、スポンサーが売り出す新型ライフルを使用してテクノピックで好成績を上げること。参加者は等しく代理戦争の 『敵兵』。この競技の常識を理解し、幼女は銃器を手にして挑む。 「スポンサーの許可がとれたからって、選手のドキュメント撮影クルーをバスルームの中にまで入れるなよ」 「あの失礼ですが、そちらの需要はスタイルを鑑みて、ユーザーニーズはほぼ皆無というか、我々も商売でやってんだぞと」 「どこ見てコメントしやがったこの野郎」 ……クウェンサーとヘイヴィアは? そんな細かいことはどうでもいいのだ近未来アクション!
ミニスカサンタ! 無表情だけどむしろその魅力がたまらないエリートお姫様と、何食べたらそんな爆乳になるのか不明な鬼上官フローレイティアさんのミニスカサンタが目の前にっ……! いつも 『はずれくじ』 ばかりの不良兵士・クウェンサーとヘイヴィア。しかし彼らにも、ようやくご褒美が到来!? 戦場になった南半球オセアニア方面で、常夏のクリスマスパーティが開催された!! 「俺達、この戦争が終わったらミニスカサンタとランデヴーするんだ……」 いったいどうなる近未来アクション!
超巨大兵器『オブジェクト』が全てを塗り替えたこの世界は、宇宙開発技術採用を巡り熾烈な競争を繰り広げていた。 人生を効率よく生きたい戦地派遣留学生のクウェンサーと、貴族だけど下っ端軍人のヘイヴィアは、上官である和風マニア美女(ただしドS)のフローレイティアにいつも通りこき使われる日々を過ごしていた。 正統王国のオブジェクト『ベイビーマグナム』を操る『エリート』少女・ミリンダの魅惑のお尻に気を取られ、報われる日が永遠に来なそうな彼らに、今回下されたミッションは……姿が見えない謎の超巨大兵器『ステルスオブジェクト』との交戦!? 氷で閉ざされた南極から、凶暴な軍隊アリに支配されるアマゾンシティ跡地まで、あらゆる戦場に派遣させられる不良兵士二人組の、明るく爽快な近未来アクション……のはずだ!
結局、戦争はなくならなかった。でも、変化はあった。くだらない殺し合いが淡々と続く中にも、変化はあった。 超大型兵器オブジェクト。それが、戦争の全てを変えた。 戦場に派遣留学した学生・クウェンサーは、整備基地で、奇妙な雰囲気を持つ少女と出会う。その少女は『エリート』と呼ばれていた───『オブジェクト』のパイロットとして。 近い将来。このちっぽけな少年は、少女のために、最強の兵器『オブジェクト』に、生身で立ち向かうことになる───。 これは、そのきっかけとなる出会いだった。