著者 : 加門七海
承平七年の平安京に“陰陽寮の化物”と噂される少年がいた。彼の名は安倍晴明-その比類なき呪力と超然とした態度故、陰陽生たちから憎悪と嫉妬の感情をぶつけられているのだ。そんな晴明に、京内を徘徊する妖魔を操っているとの嫌疑がかけられた。果たして晴明は、魔道魔物に与する京の破壊者なのか-。少年時代の安倍晴明の活躍を描いた、著者渾身の伝奇オカルト長編。
新しき可那の当主・裕幸の命を受け、人丸が融に襲いかかった。人丸の圧倒的な強さの前に、いよいよ死を覚悟する融。だがその時、女神復活を目論む公彦が破邪の剣で人丸に斬りかかり、そのまま人丸を捕縛した。更に公彦は、驚く融の頭上に破邪の剣を振り上げ、融を-。果たして公彦の行う女神復活の儀式とは?そして融と人丸の運命は。人気シリーズ、ここに感動の完結。
融が鬼王・九重の魂を呑み込んでから8年後、邪に襲われていた女子生徒・佐竹真弓が、異形の者に助けられた。異形が黒板の隅に残した名前は“可那融”。運命は、この融に助けられた少女を中心に、結里絵と公彦をめぐり合わせた。そして、結里絵の息子・裕幸と融をも…。無限連鎖の天鳥の呪いを、果たして融は変えることができるのか-。緊迫の第3巻、満を持して登場。
G県に鬼伝説を持つ家があることを知った融は、可那との関係を調べるためその地を訪れる。そこで融が出会ったのは、鬼を祭った一族の末裔だという美少女・隠寺秋子と、融と同じく鬼を調べに来た青年・真名井公彦だった。互いに反目しつつも隠寺の鬼について調べていく融と公彦-。その二人が知った、秋子の哀しい秘密とは?そして、人丸は。『人丸調伏令』待望の続編。
鬼門の方向に鳥居のある人丸神社-そこは昔から鬼調伏の場所として知られており、代々その神社の宮司を務めている可那の一族の当主には、鬼と神の姿を見て取る能力があるとされていた…。高校生の可那融は最近、自分が鬼になってしまう夢ばかりを見ていた。折しも世間は謎の連続猟奇殺人事件で大騒ぎをしている。果たして、この事件と融との関係は?そして犯人は一体。