著者 : 古河樹
◆◆◆あらすじ◆◆◆ 帝都軍で怪異を討伐する神宮寺彰人は、冷酷な軍人として民衆に恐れられている。 その彼に《千鬼の頭目》と呼ばれる鬼ーー嵐花の討伐命令が下った。 嵐花は絶世の美貌と強大な力を持ち、帝都中で騒ぎを起こすが、気まぐれに人助けもし、どこか憎めない。 そんな嵐花に彰人は無意識に惹かれてしまい、この鬼を討つことは正しいのか、と苦悩し始める。 迷いつつも軍人として任務を果たそうとする彰人。 だが鬼を討つ術には彰人自身の命が必要で……!? 孤高の軍人と美しき鬼。桜舞う帝都の追走劇、ここに開幕ーー! ◆◆◆登場人物◆◆◆ ◆神宮寺彰人(じんぐうじあきひと) 帝都軍陰陽特務部少尉。 当代随一の術者で、怪異討伐のためなら容赦がないと恐れられている。 ◆嵐花(らんか) 《千鬼の頭目》と呼ばれる伝説の悪鬼。 帝都中で騒ぎを起こすが、どこか憎めない一面がある。 序章 青と春風 第一章 嵐が来たりて、花が舞う 第二章 老いらくの松と願いの夜 第三章 夜桜には早く、いつかの日にはまだ遠く 第四章 揺籃の終わり、帝都劇場にて 終章 鬼は今日も帝都に酔う あとがき
まるで貴族のような海外民俗学講師・氷室教授は、人ならざる高貴なヴァンパイア。彼に命を救われた理緒は、教授の“眷属”として、街の“あやかし”調査に駆り出される日々を送っている。氷室教授の恩師・清一との出会いから少し後。最近夢見の悪い理緒のもとに、人の言葉を喋る猫の情報が舞い込んだ。さっそく教授たちと調査に赴くのだがー辿り着いた場所は、理緒の実家で!?謎めいた教授の高貴で妖しい講義、第3弾。意外と知らない身近なもののルーツの先で、秘められた想いが明かされる。
貴族のような容姿と振る舞いが人気の海外民俗学講師・氷室教授。その正体は人ならざる高貴なヴァンパイアで、彼に命を救われた理緒は、教授の“高貴なる者の義務”である“あやかし”調査に駆り出される日々を送っていた。ある時、夜の病院で骸骨が出るという噂の調査へ向かった理緒は、そこで氷室という姓の不思議な老人と出会う。老人は理緒が調査してきたあやかし事件を懐かしむ様子。ところが氷室教授は、老人のことを知らないと言って…?高貴で妖しい講義録。謎めいた教授の過去が明らかに?
大学生・神崎理緒は事故で死にかけたところを金髪碧眼の外国人に救われる。類まれなる容姿のその男性は、ヨーロッパからの客員講師・氷室教授だった。ある契約により、理緒は海外民俗学を教える教授の助手となるのだが、貴族のように尊大で血も涙もない教授に振り回されるばかり。しかも教授は“高貴なる者の義務”だと言い“あやかし”の調査に理緒を強制連行する。そんな教授にも人ならざる秘密があって…?謎めいた民俗学教授と穏やかな日常に憧れる大学生助手による、高貴で妖しい講義がはじまる。
街のあやかしの調停役を継いだ高校生・遥と、その執事で妖狐の雅火。夏休みに入り、遥は夏祭りや次の舞踏会の準備に追われていた。そんな多忙なある日、頼りの雅火が突然屋敷から姿を消してしまい……?
丘の上の幽霊屋敷“黄昏館”。その当主となった高町遥は、妖狐の執事・雅火とともに、あやかし事件を収める街の顔役だ。鎌鼬の料理人・疾風を新たな従者に迎え、時たま遥の食事係をかけた雅火と疾風の激突もありつつ、館の生活はより賑やかに。そんな折、遥の学友が遊びに来ることになる。あやかしよりも人に慣れない遥は大慌て。その上あやかし事件まで持ち込まれ、おもてなしを同時にこなすことになり…!?主従逆転コンビの絆と、当主の器が試される?心温まるあやかし物語、第3弾!
亡き祖母の意志を継ぎ、あやかしたちの問題を収める“黄昏館”の当主となった、高校生の高町遙。妖狐の執事・雅火に厳しく躾けられながら、困っているあやかしのため、二人で街を駆け回る日々を送っていた。当主としての立ち居振る舞いも多少は板についてきたころ。館の門を叩く、明らかにカタギではない用心棒風のあやかしが現れた。その男・鎌鼬の疾風は、遙たちの前で刃物を光らせーなんと料理人として雇ってほしいと告げ!?主従逆転コンビが織りなす、心温まるあやかし物語、第2弾!
子供の頃からあやかしが見える高校生・高町遙。祖母のお守りが力を失くして、危険なあやかしに襲われていた遙を颯爽と助けたのは、妖狐の執事・雅火だった。狐の耳と尻尾を持ち、燕尾服を纏った執事。彼が言うには、遙はあやかしたちの問題を調停するお屋敷“黄昏館”の当主を継いでいるらしい。そんな上流階級を知るはずもなく戸惑う遙。すると執事の目が嗜虐的に光り、当主教育という名の躾けが始まって…!?新米当主と妖狐の執事。主従逆転コンビが、あやかしトラブルの解決に駆け回る!
大学受験に失敗した春先、亮介は初恋の人、奈緒と再会した。図書館で一緒に勉強をするうちに、惹かれ合い恋人同士になった二人。そのとき彼女から持ちかけられたのは、古ぼけた一冊のノートで交換日記をすることだった。「これは書いた約束が本当になる“願いが叶うノート”なんだよ」やがて亮介は知る。そのふしぎなノートを持っていた奈緒の切ない願いを。彼女が儚い、桜の花のような存在であることをー。運命が繋いだ二人を描く、ひとときの恋愛物語。二人が交わした約束は、きっと奇跡をこえていく。