著者 : 哀川譲
明日から夏休み。かわいいけれど彼氏いない歴=年齢の花梨に予定はない、はずだった。彼らと会うまでは。バス停で喧嘩する奇妙な風体の青年と少女。青年はアンセム、お供の少女はフェンネル。時代がかった衣装をまとうアンセムは、魔界からバカンスにきた貴族だという。すったもんだで、花梨の家に居座ったアンセム一行。虫採りやTVゲームと、小学生らにまじり夏休みを満喫し始める。なにもない田舎町がアンセムらと行くとなぜかワンダーランドになってしまう。妖怪たちに遭遇し、土地の神様と語り合う。無駄に魔力を使い全力で遊ぶアンセムが行くところ、いつも騒動が起こり!?
怪物専門のインストラクター、モンスト。専門家といっても退治するのではない。怪物たちが人間社会になじめるように指導するのが主な業務だ。その中に凄腕と呼ばれる少年が一人。弱冠17歳、あざとい手口で金にも弱い宗一だが、業界での信頼度は高いのであった。最近、依頼料のバーターとして住み込みで雇うことになったのが、サキュバスの血を引くという女子高生遥奈。清純無垢なのに、血が暴走するとエロくなるというとんでもない症状に悩んでいるとか。でこぼこコンビが今日も人助けならぬモンスター助けに励む!
世界には魔法少女と呼ばれる者達がいる。ファンタジーではなく、極めて科学的な存在。それはーアウトフィットという強化装備を纏った者達だ。女性に適性者が多く、その驚異的性能はまさに現代の魔法少女である。アウトフィット開発で名高い綾笠直営の綾笠付属学院、世界的な魔法少女育成機関である。そこに二人の転校生がやってきた。小柄で人形のような愛らしい少女、ひょうひょうとした笑顔を絶やさない少年。珍しい転校生ではない。だが、彼らは特別に召集された極秘プロジェクトのメンバーだった。それは“本物”の魔法少女を生み出すというもので!?
凛奈が授業中に書いていた、橙也宛ての恋文まがいのよくわからない手紙。没収されてしまったそれを、橙也は取り返すように命令される。いつもの三馬鹿トリオも巻き込み、深夜の校内に忍び込むと、そこはトラップだらけで!?突然、姫紗希からデートに誘われた橙也。姫紗希には旧式魔導を教わろうとする下心があった。だが、総帥と新入り怪人は思わぬ伏兵にうろたえる。必死な二人は、カノンと真弦も連れて、デートを尾行することになり!?今回は白陽花学園の愉快な日常をお届け!凛奈たちの水着シーンといったお約束もばっちりな、お得仕様!!
怪人討伐の依頼ー学園長のシャルロットに詐欺まがいで巻き込まれた橙也。その怪人とは橙也のかつての仲間だった。これで一件落着と思いきや、このソフィアという怪人の少女は橙也に付きまとうようになる。なにか面白くない凛奈。逆にそれを面白がるDH学科三馬鹿トリオが加わり、お子ちゃま少女凛奈はさらにもだえるのだった。そんなラブコメ青春を謳歌する橙也たちの一方、実はソフィアには重い使命があった。その裏にはワールドクラスの組織も関与しているようで。彼らの存在に気付いた橙也は、かつての仲間を見捨てられないと動きだすのだが。
『善悪戦争』により、正義が悪を葬りさった現代。そんなスケールのある世界観とは裏腹に、マンションの一室にこっそりと棲息する秘密結社があった。ゼロウ・ファミリーー総帥一名、怪人一名、つまり弱小である。かわいらしい少女でありながら総帥を務める凛奈。炊事、洗濯が目下の任務となっている怪人、橙也。そんなささやかなファミリーが今日解体する。その後、学校に通うことになるらしい…正義の味方養成機関、白陽花学園に。なぜに、正義の味方の学校に!?ぼやく橙也であった。こうして、正義の味方を目指す(?)総帥と怪人というおかしなスクールライフが始まるのだが。