著者 : 塩瀬まき
さよなら、誰にも愛されなかった者たちへさよなら、誰にも愛されなかった者たちへ
賽の河原株式会社ー主な仕事は亡き人々から六文銭をうけとり、三途の川を舟で渡すこと。それが、わけあって不採用通知だらけの至を採用してくれた唯一の会社だった。ちょっと不思議なこの会社で船頭見習いとしての道を歩み始めた至。しかし、やってくる亡者の中には様々な事情を抱えたものたちがいた。三途の川を頑なに渡ろうとしない少女に、六文銭を持たない中年男性。奔走する至はやがて、彼らの切なる思いに辿り着くー。人々の生を見つめた、別れと愛の物語。
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