著者 : 安東みきえ
ゆめみの駅 遺失物係ゆめみの駅 遺失物係
あたしが失くしたのは、「おはなし」でしたーー。 世界中から忘れられた物語が届く遺失物係での、不思議な七日間。 越してきた田舎の町で、中学校に馴染めずにいた少女は、 ひょんなことからゆめみの駅にある遺失物係にたどり着く。 そこは誰かが忘れた「おはなし」が世界中から届けられ、 「遺失物語台帳」に収められている不思議な場所だった。 係の人から一日一話ずつ物語を読み聞かせてもらいながら、 自分が失くしてしまった物語を探すのだがーー。 痛みを抱える人にそっと寄りそってくれる、切なくもやさしい物語。
天のシーソー天のシーソー
忘れかけていた何かを、きっと思い出すーー 『頭のうちどころが悪かった熊の話』著者による 少女たちの日常に潜む小さな奇跡の物語。 「それとは気づかぬまま、 自らの倫理の譲れぬ一線を守り抜こうとする少女たちの、 なんと一心不乱でけなげで強靭でうつくしいことか。」 ーー梨木香歩(解説より) 小学五年生のミオと妹ヒナコの毎日は、小さな驚きに満ちている。 目かくし道で連れて行かれる別世界、町に住むマチンバとの攻防、 転校してきた少年が抱えるほろ苦い秘密…… 不安と幸福、不思議と現実が隣り合わせるあわいの中で、少女たちはゆっくりと成長してゆく。 一篇一篇が抱きしめたくなるような切なさとユーモアに満ちた珠玉の連作短編集。 書き下ろし短編「明日への改札」を収録。 【解説/梨木香歩】
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