著者 : 小寺真理
レッド!(下)レッド!(下)
歌芸人に身をやつして親書探索の旅をつづけるレッドとジョンが有力な手掛かりを掴んだのは、エリザベス王女がロンドン塔に幽閉されてから一年が経った頃だった。その間、スペインの皇太子フェリペと結婚したメアリ女王から人心は離れ、全イングランドの期待はエリザベス王女に集中するようになっていた。だがそれは、王女の生命の危険が増したことを意味しているのだ-。
レッド!(上)レッド!(上)
同性だと常に身辺にいてお守りできるという父チャールズの判断で、エリザベス女王付きの武官として武術を仕込まれて育ったレッドに試練のときが訪れた。メアリ女王の即位を祝って催される馬上槍試合に、王女の名代として出場することになったのだ。スペインの血が流れ、カトリックの熱烈な信者である女王の誕生で、王女の立場には微妙なものがある。レッドの責任は重大だった。
ここにいて、ケイここにいて、ケイ
私の名前は黒川勝。え、冗談じゃないわ、もちろんオンナよ!なにしろ私の母は母一人子一人の母子家庭。母親の瑠衣子さんは、いつも仕事で家にいない。今日が十七歳の誕生日だというのに、誰もいないバースデーパーティーの夜なのよ。グスン。そんな時、窓の外で男の動く気配。「黒川…瑠衣子さんですか…」光に照らされた彼は絵から抜け出たような美少年じゃない。それがケイだったの。だけどあんな事件が起こるなんて…。
素敵にデンジャラス☆ラブ素敵にデンジャラス☆ラブ
海堂麻菜、17歳。胸はないけど度胸はある。ホラーとハンサムが好き。そんな私が、いちばん気に入っているのは、大伯母さまのすごいお屋敷と、イギリス貴族サー・ヒューの肖像画。ところがたいへん。大伯母さまったら、お屋敷の相続人に、高校生の私を指名したの!感激したのもつかのま、15億円もの相続税を払えなければ、屋敷はヤクザのものになる!ボーゼンとする私の前に現れてくれたのが、そう、サー・ヒュー、彼の幽霊だったんです。
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