著者 : 小林がる
「人生をどこからやり直したい?」なんて退屈な会話にありがちだけど、それまでの成果がゼロになるって想像してないよね?頑張った高校受験だったり、やっとできた恋人だったり、うまく書き上げた小説だったり、ね。本当にもう一度、やる?僕がときどき巻き込まれる時間のループはたった五分とか数週間とかその程度。でも体感時間で二年分も経験すればある種の心境に達するさ。「ループに遭遇してもじたばたせずに、やり過ごせばいい」。可愛い幼なじみの詩音も一緒だし、そんな青春も悪くない、なんてね。でも転校生の神崎さんは全力でじたばたする人で、僕の青春は彼女にも巻き込まれるようでー
『兄様ーどうか、私の血を吸って下さい』辰巳が5年前に、妹の綺理恵から告げられた願い。その言葉のために、彼は“万人殺し”と呼ばれる吸血鬼となった…。血液銀行襲撃事件の解決後、辰巳と“聖女”アキラは、タッグを組んで取立人としての活動を開始するー吸血鬼と人間が共存する黄泉津の“夜明け”を、一緒に目指すために。しかし、“万人殺し”の呪われた過去を知る“第三竜子”が、無数の吸血鬼を率いて二人の前に立ちふさがる!「5年ぶりね、辰巳ちゃん。今度こそ…殺してあげる」黒×赤が宿世に抗う、ヴァンパイア・バトルアクション!!
「僕はたぶんー生きていてはいけないんだ」かつて“万人殺し”と呼ばれる最強最悪の吸血鬼だった罪を背負い、死んだように生きる少年・辰巳。彼の住む超深度地下都心・黄泉津は、人間と吸血鬼が血液銀行というシステムで、表向きは平和裏に共存する街。しかし…。とある偶然から“聖女”とあだ名される血液銀行の取立人・アキラと出逢う辰巳。「あなたの宿命も黄泉津の昏い運命も、まとめてぶっ壊してあげる。だから、私と一緒に戦いなさい、咎野辰巳!」高らかに宣言して、彼女は彼の手を取ったー。黒×赤が夜明けを拓く、ヴァンパイア・バトルアクション。