著者 : 山形石雄
魔神復活を阻止し、世界を救うために選ばれた六花の勇者たち。高い戦闘力や特殊能力を有す者、聖者として修練を重ねていた者など、その優秀さはお墨付きなのだが、クセ者揃いの彼らが六花の勇者になる前の「日常」は平穏無事とはほど遠く…。ハンスの謎めいた殺し屋稼業、万天神殿でのモーラやチャモたちの日常、ナッシェタニアに裏で恋人を作るよう画策されるゴルドフの青春、凶魔として生きるフレミーの家族への想い、少年時代のアドレットの夢ーなど、彼らの本心や素顔には意外な一面があり…?そして、誰もが祈りを捧げる一輪の聖者とは一体!?伝説に挑み、謎と戦う「以前」を描く珠玉の短編集!
“運命”の神殿で分裂した六花の勇者たちに、テグネウの本隊が迫っていた。六花たちはアドレットを中心に作戦を練るが、限られた戦力で厳しい状況を打破するため、リスクの高い作戦を取らざるを得ない。一方、テグネウは凶魔の大軍による物量攻撃と共に、「愛」の力を利用した心理的な揺さぶりを仕掛けてくる。絶対的不利の状況で死闘を繰り広げる六花たち。どこまでも自らの美学に執着するテグネウ。そしてついに「七人目」のすべてが明らかになる!世界を救うことを誓い、復讐に命を懸けてきた少年に突きつけられた真実とは!?伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、第6幕!
「黒の徒花」の情報を手にしたアドレットだが、その内容に思い悩み、その取り扱いに逡巡する。六花の勇者たちはテグネウの追っ手を退けつつ“運命”の神殿にたどり着くが、そこで予想だにしない人物に出会う。伝説に聞く、一輪の聖者がいたのだ。そして一輪の聖者の周囲にある神言を読み解くと、「黒の徒花」に関わるテグネウのさらなる一手が判明する。自分たちが危機的な状況にあると知ったアドレットはそこで「黒の徒花」の内容を語り、対策を議論しようとするのだが、その矢先に、フレミーが衝撃的なひと言を放つ。究極の選択を迫られたアドレットの答えとは…!?伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、第5幕!