著者 : 岡達英茉
後の伝説となる「黒猫金庫番」こと蔡月花(さい げっか)は、左遷先で「捨て猫窓際番」と呼ばれていた。 事の起こりは、妃が発注した国内の名窯(めいよう)の磁器と西加琉(シーガル)王国産の磁器が取り違えられたことだった。 その際、西加琉磁器の方が出来が良く、技術の流出が疑われたのだ。 月花は宦官の路易(るい)と共に、西加琉王国の商館のある海雲州への潜入調査を皇帝に命じられる。 けれどその直前に婚約者の偉光(いこう)と喧嘩別れをしてしまい、海雲州では「皇帝の不興を買って左遷された」という噂が広まり、針のむしろの待遇でーー 黒猫金庫番、最大の危機! 第一章 捨て猫は、地方に左遷される 第二章 皇子の誕生と、妃嬪の死 第三章 皇城から来た金庫番は、歓迎されない 第四章 海雲州への出向は、命がけ 第五章 見合いの結末
後世に語り継がれる伝説の女官吏「黒猫金庫番」こと蔡月花。彼女は今猛烈に困っていた。 後宮費の半減か、戸部尚書の柏偉光との結婚か。 海千山千の後宮妃たちを相手に半減は難しく、仕事が楽しいので結婚はまだしたくない。 さらに追い打ちをかけるように「皇帝が月花を妃にしようとしている」という噂が流れ、妃たちから嫌がらせをされる。 そんな中、若い妃が井戸に落とされる事件が起こる。 月花は容疑者にされ後宮は不穏な空気に包まれるが……。 「一銭を笑うものは、一銭に泣くのよ!」 身に振る火の粉は自分で払う、黒猫金庫番の伝説は、まだはじまったばかり。
大雅国には伝説の女官吏がいる。通称「黒猫金庫番」。華奢な体に黒い衣を纏い、琥珀に光る瞳で不正を見逃さなかったというー。将来そう呼ばれるとはつゆ知らず、蔡月花は見合い話に頭を悩ませていた。相手は若き天才、戸部尚書の柏偉光。超のつく貧乏貴族の月花とは釣り合わないし、必死に立て直した家業もやっと軌道に乗り始め、結婚はしたくなかった。断り切れず迎えた見合いの当日。月花は落ちた小銭を追って馬車から飛び降り「私、お金が大好きなんです!!」と本性を露にするも「規格外のご令嬢」と偉光に気に入られ…?
突然空から降ってきた剣に貫かれ、気がついたら中華風の異世界にいた明依。軍神衛明の化身として祭り上げられ、性別すら誤解されたまま皇宮に連れて行かれる。頼りない明依の正体を疑う将軍弦月に試され、皇宮での日々は気を抜けないことばかり。さらに皇子謙王に女性と気づかれ、黙っている代わりに次の戦で大将に推薦してほしいと頼まれる。意図せず明依は権力闘争に巻き込まれー「天に誓ってこの衛明が、勝利を約束する!!」紅き衣の軍神(ニセ)が運命を切り開く。中華ファンタジー開幕!
夜の不忍池から現れたびしょ濡れの男。彼は龍になって空へと消えていった。なぜか兄のスーツケースを持ってーー。翌日真穂が訪れたのは、龍が向かったと思われる資料館。出てきたのは、美貌の学芸員で……!?
「好きなんだ。私の妃になって欲しい」開戦前夜、セーラは夫イライアスのもとから脱走する。ガルシアに逃れたセーラが出会ったのは、敵国の王となった義弟アルだった。アルに求愛されて戸惑うセーラは(だって弟だったし)キースの命と引き替えにキスをねだられて!?感涙必至の結末とはー書き下ろし「王宮の至宝と人質だった私」収録!
「貴方はこのたび私と結婚しましたから」「結婚!?あの、何の話でしょうか」超貧乏貴族の娘セーラは、何の因果か弟を連れ去った超美形騎士団長と偽装結婚させられることに!お互い愛はない(少なくともセーラには皆無)はずなのに、ときたま出てくる夫(仮)の愛妻演技に戸惑ってます!?1,500万PV超えの大人気web小説、待望の書籍化!