著者 : 崎浦和希
薔薇の【呪い】が解け心を通わせた二人。結婚へ向け幸せな同居生活が始まった。けれど幼い幽霊や新たな婚約者が現れ、鶴は心穏やかでいられない。そんな中、秋人の優しい嘘は鶴の恋心を惑わせてーー。 序章 雛鳥 第一章 夏の暑さと違う熱 第二章 婚約者と幼子の幽霊 第三章 偶然でも奇跡でも 第四章 きっと、遠くない『いつか』に 第五章 教えてほしいこと 第六章 未来を決めるもの 終章 あなたと、新しい日々を
◆魔法のiらんど大賞2021小説大賞恋愛ファンタジー部門特別賞受賞作◆ 父は娘を【呪い】と呼んだーー。 没落貴族の女学生・鶴は、父に結婚を命じられる。売られるように決められた婚約者は、顔も知らない実業家の青年・秋人だった。 秋人が一人で住む洋館で暮らすことになった鶴は、初めて出会った彼から「自分は呪われている」と告げられ、その言葉に戸惑う。 暮らしの中で秋人が【呪い】と呼ぶ怪奇現象と苦悩する彼の姿を知っていく鶴。政略結婚にも関わらず、鶴を守ろうとする秋人の優しさにも触れ、 次第に彼の力になりたいと感じーー。 呪われし婚姻のその先で、少女は恋をはじめる。 ※巻末には、本編のその後の二人を描いた書き下ろし短編「訪れた平穏、続く非凡なる日々」を収録しています。 ◆登場人物紹介◆ ・鶴(つる)…没落貴族の一人娘。女学生。とある事情で生家に居場所を見いだせずに育った孤独な少女。 ・秋人(あきと)…実業家の青年。天涯孤独。【呪い】のせいで周囲の人々から距離を置いて暮らしている。 ◆目次◆ 序章 寄る辺なき少女 第一章 呪われた婚約者 第二章 薔薇屋敷のあるじ 第三章 すがたのないひと 第四章 疑念と信頼 第五章 呪いと呼ばれたもの 第六章 交わるものたち 終章 渡り鳥の目指す場所 番外編 訪れた平穏、続く非凡なる日々 あとがき