著者 : 川又千秋
ラバウル烈風空戦録(7)ラバウル烈風空戦録(7)
果てなき消耗戦のまま膠着状態の戦局がついに動いた。我が伊号潜水艦の殊勲により、米側は空母二隻を失い、残るは旧式小型のレンジャーのみに。この敵機動部隊の弱体化を衝き、〈大和〉以下の戦艦群がガダルカナル沖へ突入、46サンチ巨砲は米軍基地を爆砕し、さらに戦艦ワシントンをも直撃する。勇躍進出した雷電隊も、その大出力発動機と重武装にものを言わせ、敵陸海航空隊と死闘を展開。かくして戦局は重大転機を迎えるのであった。
ラバウル烈風空戦録(5)ラバウル烈風空戦録(5)
物量をもって押し寄せる敵に対し、過酷な消耗戦を強いられる南東方面。「一刻も早い援軍を」と、主人公風間三飛曹らの双戦隊は、四千キロ彼方のラバウルをめざす。単座戦闘機による前代末聞の長距離洋上飛行だ。途中サイパンで、思いがけずも聯合艦隊旗艦〈大和〉の威容に接し、46サンチ主砲の斉射に畏怖すら感ずる風間。だがそれは、無事に最前線まで進出した彼を待ち受ける、想像を絶した殲滅戦のささやかな序曲にすぎなかった。
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