著者 : 日向夏
朝生くんは大学の人気者。学業優秀、スポーツ万能。悩み事にも優しく応える。まさに完璧ーただ一つ、その体重を除いて。「朝食できたよ、朝生くん」「足りません(キリッ)」同大学の学食で働く楓は、朝生くんの母に頼まれ、彼が太らないご飯を毎食作っている。朝生くんはカロリー控えめでも美味しく工夫した料理を喜んでくれるけれど、ごちそうを報酬に、度々お悩み解決を引き受けてしまうので…。オーダーは彼のダイエット!?まかない女子とハイスペックふっくら男子の献立奮闘記!
西都にて、壬氏に求婚された猫猫。今まであやふやだった関係が大きく変わろうとしていた。今までと変わりなく接したい猫猫に壬氏は焦る。皇弟として、政に関わる者に恋という自由はない。猫猫もまた、壬氏の心を知りつつも、己の立場を考えると首を縦に振ることはできない。軍師羅漢の縁者、それが西都で用意された猫猫の肩書だった。猫猫は重い気持ちのまま、ある決断をくだすのだがー。
後宮女官を解雇された猫猫は、花街に戻ってきた。しかし、すぐに超美形の宦官・壬氏のお付として、外廷に出仕することになる。壬氏への嫉妬から他の官女たちにからまれ、倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した不思議な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。いろいろな事件が重なりあう中、それらはある一つのことに収束することを猫猫は知る。そこにはある人物の思惑があった。そしてそんな中、壬氏に付きまとう武官・羅漢が現れる。変人として有名なこの男は、何かにつけて壬氏に問題を持ってくるようになる。羅漢の本当の狙いとは一体?
大陸の中央に位置するとある大国。その皇帝のおひざ元にその娘はいた。猫猫(マオマオ)、花街で薬師をやっていたが、現在後宮で下働き中である。けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく年季があけるのを待っていた。まかり間違っても帝が自分を“御手付き”にしない自信があった。そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。存命の二人の御子も重い病と聞いた猫猫は、その原因を調べ始めるー。大絶賛されたあの痛快ミステリーが待望の文庫化。中世の東洋を舞台に「毒味役」の少女が宮中で起こる難事件を次々に解決する。