著者 : 日向章一郎
生活のため、夏休みの間中アルバイトをすることになってしまったシュンとタクト。ふたりは、バイト先に現れたミナミから、二年生の飛鳥のことで相談を持ちかけられた。飛鳥は、自分の影が躯からはなれて、夜などに勝手に動きだすのだという。飛鳥がバイトをしているレンタル・ビデオ店を訪ねたシュンたちは、ふとしたはずみで飛鳥の様子が一変し、獣のような形相で暴れるのを目撃した…。
GFにさよならもいわず、父親の仕事の都合でY町に引っ越してきたソウタロウ。そこで知り合ったセキグチとシノブに、ソウタロウは去年の夏、友人のシミズカツヒロが、アーケードで消滅したことを話してやった。だがネコの「茶坊主」を探してセキグチ家の地下室を探検したソウタロウとセキグチも、祭り囃子が洩れ聞こえてくる不思議な扉から、何者かの心の世界へ迷いこんでしまったのだ。
慎吾は中学2年生。野球部のエースだったが肩を壊し、当分活躍できそうにない。むしゃくしゃして多摩川べりをさまよううちに慎吾は同じクラスの菜摘と出会い、つきあうようになった。そんな時、ふたりの前に、頼朝が現れた。川に潜って懸命に何かをさがす頼朝は、去年の夏に起こった女子高生の自殺事件に何か関係がありそうで…。実は菜摘も去年の夏に、奇妙な恋を体験していたのだ。
喫茶店を経営する母の中一の妹・美雪との三人暮らしの日高真琴は、高一になったとたんに失恋。ショックでボーッとしてた時、マウンテンバイクの茅ヶ崎マコトにはねられてしまった。マコトは同級生、学校をさぼって日本一周し、一年ダブった変人。真琴は自分の母とマコトの父とが昔恋人同志だったことを知って、二人が異母兄妹ではないかと悩む。おまけに美雪がマコトに恋してるらしい。
知里への長年の恋心をやっと告白した一臣。そのままハッピーな気分が続くかと思ったのに…。ホモの先輩・梨田は相変わらず一臣を狙っているし、弟の早雲は知里に憧れていて、ふたりの仲を裂こうとする。そんなとき一臣はテストでカンニングの疑いをかけられた。誰かが一臣をおとしいれようとしている。このところ倫の様子もおかしいし、一臣と知里の恋のドラマは、まだまだ前途多難。
元・子役で暴れん坊の館太郎と、正義感のかたまりみたいな有美。ふたりはささいなことでケンカし、館太郎は転校生の理加とつきあうことになってしまった。その頃、S県の高校を狙う同時多発ゲリラが発生。犯人は数十人の女の子で、首領は星崎かれんと呼ばれる謎の少女だ。館太郎と有美にもかれんの魔の手が迫り…。熱望にこたえておくる「リトル・ギャング」シリーズ第2弾。