著者 : 村瀬健
神様の絆創膏(1)神様の絆創膏(1)
東京は浅草に建つ、小さくも美しい日和神社には、ある伝説が残っている。はるか昔。人間に助けられた猫が恩返しをするために、町が洪水に襲われるのを住民に知らせて救った、という。時は現代。隣接する春日野病院に通院する人々が、日和神社を訪れる。乳房を切除することになる女性、うつ病になった高校生、父親が脳梗塞に倒れた役者志望の若者…。心に悩みを抱えた彼らは、神社と猫がとりもつ不思議な縁によって、心の傷を癒やし、幸せを見つけていくー。
西由比ヶ浜駅の神様(1)西由比ヶ浜駅の神様(1)
鎌倉に春一番が吹いた日、一台の快速電車が脱線し、多くの死傷者が出てしまう。事故から二ヶ月ほど経った頃、嘆き悲しむ遺族たちは、ある噂を耳にする。事故現場の最寄り駅である西由比ヶ浜駅に女性の幽霊がいて、彼女に頼むと、過去に戻って事故当日の電車に乗ることができるという。遺族の誰もが会いにいった。婚約者を亡くした女性が、父親を亡くした青年が、片思いの女性を亡くした少年が…。愛する人に再会した彼らがとる行動とはー。
噺家ものがたり 〜浅草は今日もにぎやかです〜(1)噺家ものがたり 〜浅草は今日もにぎやかです〜(1)
大学生の千野願は、寝過ごしてしまった就職の最終面接へ向かうタクシーの中で、ラジオから流れてきた一本の落語に心を打たれる。その感動から就職はもちろん、大学も辞め、希代の天才落語家・創風亭破楽への弟子入りを決意。何度断られても粘りを見せ、前座見習いとなるも、自らの才能のなさに落ち込む千野願だったが、ある日、初めて人を笑わせる快感を覚える。道が開けたように思えたそのとき、入門前から何くれとなく世話を焼いてくれた兄弟子・猫太郎が突然ー。第24回電撃小説大賞選考委員奨励賞受賞作。
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