著者 : 杜奏みなや
八年前の初恋をやり直し、普通の友達よりも特別な関係になったわたしと佑月。だからなのか、残りの夏休みはなんだかいつもより眩しくて、楽しいように感じられて。このままずっと佑月と一緒にいられたらー。だけど寮での同室生活はとうとう終わりを迎えてしまう。そして新学期、寮が元通り別々になったわたしたち。一緒にいる時間が減って、それでも今まで通りと思っていたけれど、文化祭を巡って思いがけない事態が発生して…。わたしと君の「好き」は、きっと違う…はず。普通の女子高生たちの、それぞれの初恋やり直しストーリー第2巻。
八年前。ひとりぼっちで泣くわたしを助けてくれた、満月みたいな丸い瞳の、背が高くてかっこいい女の子。わたしの特別な、初恋の相手ー。わたしは、小学生のとき一緒に星を見た、あの女の子が今もまだ忘れられない。もう二度と会えない、ただの思い出…だけどある日寮を移った先の部屋で待ち受けていた女の子・佑月こそ、まさに初恋の彼女でー!?昔とは違って、小動物みたいで背も小さくて、すこし変わり者の佑月。好きだったのは昔のこと。このドキドキは、恋じゃない…はず。普通な女子高生がある日物語の主人公になる、初恋やり直しストーリー。
吾輩は「猫又」である。名前は…ある。吾輩を拾ってくれた、お人好しがすぎる探偵事務所の所長・佐々木鏡介がつけてくれた「斑さん」という大切な名前が。物の怪を見張る「観怪」の仕事の傍ら、今日もこっそり人間に化けて探偵業の手伝いをーと思っていた矢先、吾輩が猫又であると主人にバレ、人間界を去らねばならなくなってしまい…。残された猶予は二週間。主人と別れるその日までに、吾輩はどんな恩返しができるのだろうか。
吾輩は「猫又」である。名前はまだ無い…わけではない。拾ってくれた主人、探偵事務所の所長・佐々木鏡介からもらった大切な名がある。表の顔は飼い猫、裏の顔は物の怪を見張るエリート猫又「観怪」。それが吾輩の正体なわけだが、こっそり人の姿に化け「旧鼠」ココノと共に主人が引き受けた依頼を解決したくなってしまうのだ…。何故かはさっぱりわからぬが。-これは、猫又「斑さん」が探偵業を手伝い、不器用で優しすぎる主人を幸せにする、恩返しのための物語である。
「ありがとうね、ヒーローくん」幼い頃に助けた女の子が忘れられず、ヒーローに憧れるわかりやすい男・金森将輔。でも、大人になった彼の現実は回転寿司店「まんぷく」で働くダメな副店長だった。横暴な店長にビビり、毎日毎日仕事漬けの社畜サラリーマン。ある日、そんな彼が部下のミスで謝罪に向かった先はアパートのお隣さん!?「ほんまにありがとうね、金森さん」-気さくで優しい京美人の素敵な隣人と知り合った将輔は「また誰かのヒーローになれるかもしれない」とダメな自分を変えようとするが…。わかりやすくて不器用な男の純情すぎる逆転劇が始まる。