著者 : 東崎惟子
これは、もう一つの復讐譚。 暗愚の女王以降、百年間「神の力」の使い手に恵まれないジークフリート家。王家復興は、神の力の研究所ーー人体実験施設、エーテリアムに託された。 王家の子供は8歳になると研究所へ送られる。シグルズ王子もその運命に殉じ、3つ下の妹、ブリュンヒルドを同じ目に遭わせまいの一心で実験を耐え忍んだ。 シグルズ王に神の力が発現した、との吉報を受け、兄の帰りを心待ちにしていたブリュンヒルド。しかし王城へ帰還した彼に、かつての優しい面影はなくーー。 第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、第四部開幕!
馬車が銀河を駆けている。馬車を模した宇宙船に乗っているのは、科学者のリドリーと、相棒の内気な用心棒、ワタリ。 環境汚染で住めなくなった地球に代わる安住の星を目指して馬車を走らせるも、二人が訪れるのはいつも風変わりな星ばかり。可愛いうさぎや、ねこや、あざらしのあかちゃんと戯れられる星、自分の望む見た目になれる星に、ほっかほかの温泉が湧く星……あれ、なんだか快適そう? でもそう上手くはいかないのが銀河の厳しいところ。 「次こそ住める星だといいな」二人は今日も、広い宇宙を旅している。 明の星 星の星 子の星 獣の星 脂の星 誘の星 罪の星 奴の星 誤の星 湯の星 待の星 白の星 勲の星 無の星 懐の星 書の星
「次こそ住める星だといいな」 馬車が銀河を駆けている。馬車を模した宇宙船が。乗っているのは、この風変わりな宇宙船を造った科学者・リドリーと、相棒の内気な少女・ワタリ。環境汚染で住めなくなった地球を後にして、二人は馬車を走らせる。目指すは、地球に代わる安住の星! けれど、二人が訪れるのはどれも風変わりな星ばかり……。死者を生き返らせることができるという神のいる星、運が良い人間ほど偉いとされる星、無数の図書館から成る星……変わった星々に、少女たちは翻弄されながらも強く生き延び、楽しみ、そしてまた別の星へ。 二人は今日も、広い宇宙を旅している。 神の星 運の星 愛の星 焔の星(書籍版特典) 本の星 悪の星 環の星 話の星 光の星 闇の星 鳴の星 謎の星 甘の星 精の星 夏の星
王国に仇なした神竜が、「竜殺しの女王」に葬られて百年ーー歴代女王の献身により、王国は繁栄を享受していた。 五代目女王の娘・クリムヒルトもまた王国を護る決意を胸に戴冠の日を迎える。歴代女王と同じ、神の力の「蝕み」に倒れ苦しむ姉・ブリュンヒルドの想いも背負い、玉座の間に入るクリムヒルト。しかしそこには、女王になる者が知らされる、王国最大の闇が待ち受けていた。 「護りたい」想いは同じく、しかし目に映す未来は異なる、女王が、忠臣が、王子が、竜がーー紡ぐ歴史の狭間の物語。第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、第三部開幕!
人々は彼女をこう呼んだ。時に蔑み、時に畏れながら、あれは「竜の姫」と。帝国軍の大砲が竜の胸を貫く、そのおよそ700年前ー邪竜に脅かされる小国ノーヴェルラントは、神竜と契約を結び、その庇護の下に繁栄していた。国で唯一、竜の言葉を解する「竜の巫女」の家に生まれた娘ブリュンヒルドは、母やその母と同じく神竜に仕えた。竜の神殿を掃き清め、その御言葉を聞き、そして感謝の貢物を捧げるー月に、七人。第28回電撃小説大賞“銀賞”受賞の本格ファンタジー、第二部堂々開幕!
竜殺しの英雄、シギベルト率いるノーヴェルラント帝国軍。伝説の島「エデン」の攻略に挑んだ彼らは、島を護る竜の返り討ちに遭い、幾度も殲滅された。エデンの海岸に取り残され、偶然か必然かー生きのびたシギベルトの娘ブリュンヒルド。竜は幼い彼女を救い、娘のように育てた。一人と一匹は、愛し愛された。しかし十三年後、シギベルトの放つ大砲は遂に竜の命を奪い、英雄の娘ブリュンヒルドをも、帝国に「奪還」した。『他人を憎んではならないよ』復讐に燃えるブリュンヒルドの胸に去来するのは、正しさと赦しを望んだ竜の教え。従うべくは、愛した人の言葉か、滾り続ける愛そのものかー。第28回電撃小説大賞“銀賞”受賞の本格ファンタジー、ここに開幕!